色褪せて、着色して。~リリアン編~

 まず、騎士でお偉いさんっていうから。
 ある程度、年齢がいってる…つまり40歳以上かと思っていた。
 暗いとはいえ、明らかに年下か同い年。
 身長は170cm前後。
 くっきりとした目は、蔑むものを見るような怖い目だった。
 鼻は細く高い。
 ショートヘア。
「罪人を騎士に入れるって、言っていることわかってる?」
 距離は一定のまま、男が言った。
 さっきの弱点が今になって、飲み込めたせいか。
 この野郎…という怒りが強くなった。
 初対面で、ここまで酷い事言う人いる!?
「弱い女性を助けようとしたら、罪人になるんですか?」
 男の目が気に入らない。
「トペニのしたことは違法かもしれませんが。私は間違っているとは思えません。ただ、それだけです」
 男と目が合う。
 今までの騎士は、私の顔を見ると100パーセント驚いていた。
 だが、この男は驚かない。
「ふうん…」
 男は目をそらすと。
 一歩、二歩…近寄ってきた。
 あれ? という違和感は近寄ってきたタイミングで感じた。