私に何も後ろめたい事がなければ、
ここで私も同じですと伝えたいのに、
どうしても素直に言えない‥‥
嬉しいのにツラい気持ちが増して、
瞳に勝手に涙が滲んでしまう
「‥‥‥私は‥‥ッ‥幸せを望んでは
いけないんです‥‥。」
『どうして?‥‥幸せになりたいと
いう気持ちに嘘をついてこれからも
生きていくのか?』
幸せになりたいなんて気持ちは、
15歳の時に捨ててきた。
それを望んだばかりに、脳死した妹の
心臓を奪ってしまったのだ。
一度は死と隣り合わせの日々を過ごして
いた私にとって、生きているという
だけで十分幸せだと思っている。
話した方が酒向さんが諦めてくれるなら
本当の事を伝えないといけない‥‥
もしかしたら話した後は、今みたいに
触れてくれることもないかもしれないし、今後、今みたいに話すことも
なくなるかもしれない。
それでも‥‥真剣に向き合ってくれる
優しい人に後ろめたく生きたくないと
思えた。
騙すのも隠すのも‥‥なんか疲れた‥
「‥‥‥私は酒向さんのそばにいると
沢山悲しませる事になります。」
『‥‥それは‥‥紗英が関係してる?』
ドクン
「紗英は‥‥一度15歳で死にました。
今私が生きてるのは‥皐月のおかげ
なんです‥ッ‥‥ここで一生懸命
動いてる心臓は‥‥亡くなった
妹の心臓を移植しました‥‥。
私は‥‥妹の死すら知らずに
暫く生死を彷徨い、母に皐月の心臓を
奪ったと聞かされるまで知りません
でした‥‥。」
涙を流す私を見つめる瞳が苦しそうで、
苦しめてるという申し訳なさに無理にでも笑顔を作ると、次の瞬間酒向さんの
腕の中に閉じ込められた
こんな話を聞かされるなんて
思ってもなかったですよね‥‥‥
私も好きな人にそんな顔をさせる
つもりはなかったんです‥‥
でも、いつかはこの傷痕を見られる
日が来るなら、見られる前に話した
方がいいと思えたからごめんなさい‥
「‥‥あと何年生きられるかも
分かっていません。10年、20年かも
しれないし、あと1年かも‥‥。
そんな私なんかに構ってたら‥‥
酒向さん‥‥勿体無いですよ‥‥。」
私を抱き締める腕の力が増し、
苦しいけれど、この腕の中に居られる
のも最後だと思うと抵抗せずに、
身を任せた。
あなたに会えて‥本当に幸せだったと
心からそう思うから‥‥‥
ここで私も同じですと伝えたいのに、
どうしても素直に言えない‥‥
嬉しいのにツラい気持ちが増して、
瞳に勝手に涙が滲んでしまう
「‥‥‥私は‥‥ッ‥幸せを望んでは
いけないんです‥‥。」
『どうして?‥‥幸せになりたいと
いう気持ちに嘘をついてこれからも
生きていくのか?』
幸せになりたいなんて気持ちは、
15歳の時に捨ててきた。
それを望んだばかりに、脳死した妹の
心臓を奪ってしまったのだ。
一度は死と隣り合わせの日々を過ごして
いた私にとって、生きているという
だけで十分幸せだと思っている。
話した方が酒向さんが諦めてくれるなら
本当の事を伝えないといけない‥‥
もしかしたら話した後は、今みたいに
触れてくれることもないかもしれないし、今後、今みたいに話すことも
なくなるかもしれない。
それでも‥‥真剣に向き合ってくれる
優しい人に後ろめたく生きたくないと
思えた。
騙すのも隠すのも‥‥なんか疲れた‥
「‥‥‥私は酒向さんのそばにいると
沢山悲しませる事になります。」
『‥‥それは‥‥紗英が関係してる?』
ドクン
「紗英は‥‥一度15歳で死にました。
今私が生きてるのは‥皐月のおかげ
なんです‥ッ‥‥ここで一生懸命
動いてる心臓は‥‥亡くなった
妹の心臓を移植しました‥‥。
私は‥‥妹の死すら知らずに
暫く生死を彷徨い、母に皐月の心臓を
奪ったと聞かされるまで知りません
でした‥‥。」
涙を流す私を見つめる瞳が苦しそうで、
苦しめてるという申し訳なさに無理にでも笑顔を作ると、次の瞬間酒向さんの
腕の中に閉じ込められた
こんな話を聞かされるなんて
思ってもなかったですよね‥‥‥
私も好きな人にそんな顔をさせる
つもりはなかったんです‥‥
でも、いつかはこの傷痕を見られる
日が来るなら、見られる前に話した
方がいいと思えたからごめんなさい‥
「‥‥あと何年生きられるかも
分かっていません。10年、20年かも
しれないし、あと1年かも‥‥。
そんな私なんかに構ってたら‥‥
酒向さん‥‥勿体無いですよ‥‥。」
私を抱き締める腕の力が増し、
苦しいけれど、この腕の中に居られる
のも最後だと思うと抵抗せずに、
身を任せた。
あなたに会えて‥本当に幸せだったと
心からそう思うから‥‥‥



