自分が選んだ選択が良かったのかなんて
今でもよく分からない‥‥。
名前を皐月に変えたとしても、
皐月が生きてる訳じゃないし、お母さん
にとっては私は紗英でしかないのも
分かっている。
だから‥‥これは私がこれ以上紗英
という私を嫌いにならない為にしたこと
世の中には、私よりももっとツラい
経験、生き方をしている人が数え
きれないほど生きている。
その人達に比べたら名前を変えることなど大したことではない‥‥。
紗英‥‥‥
あなたの心臓は止まってしまったけれど
私だけは紗英の心臓が弱くも動いていた
ことを知るただ1人の人だ。
紗英がいなかったことにはしないよ‥。
心は皐月に貰ったけれど、私が紗英と
して生きていた事は忘れない
「お父さん‥‥
退院したらご飯に行こうね‥‥。」
『‥‥ああ。そうしよう。
まずは元気になれ‥‥いいな?』
立ち上がり私を力強く抱き締めて
くれたお父さんの温もりに笑顔で
そう伝える事が出来た。
当時執刀したお父さんと朝日先生と
こんな形になってはしまったけど、
再会してしまった‥‥。
これもきっと運命なんだと思う‥‥。
また眠ったら明日がやってくる‥‥。
時間はあの日から止まったままだけど、
ほんの少しだけ前に進めた気がするのは
酒向さんの存在が大きい
私はあの優しい人を今後
上手く突き離せるだろうか‥‥。
『いつでも連絡してきなさい。
月に一度は顔を見せること。』
「うん、分かってるよ。」
退院したあとお父さんの車に乗り
住んでいるマンションへ送ってもらい、
部屋に着くと窓を全開にした
気持ちいい風‥‥‥
5月は1年を通して雨が多く降る日が
多いものの、1日中窓を開けていても
気持ちがいい季節だから過ごしやすい
あと少ししたらまた夏が来る‥‥。
ファッション業界にいるのに、この
季節は着れない服が多くとても気を使う
胸の少し上辺りから15センチほど縦に
残っている大きな傷に加え、左胸の
下あたりにも5センチ以上の傷痕が
残されている
キャミソールやタンクトップは家の
中だけならまだいいとしても、
胸元や脇が大きく空いた服も着る事が
出来ない。
この傷を見慣れてる私はいいとしても、
見られる事で気を遣わせたり、説明
するのも避けたいから誰にも言えない
私の秘密でもある
15歳の頃は、いつか私も外に行って
好きな人とただ手を繋いで歩いてみたい
なんて思っていた時期もあるけれど、
両親、そして皐月のことを考えると、
そんな事は夢のまた夢になってしまった‥‥
それに‥‥こんな体‥誰にも
見せられない‥‥
今でもよく分からない‥‥。
名前を皐月に変えたとしても、
皐月が生きてる訳じゃないし、お母さん
にとっては私は紗英でしかないのも
分かっている。
だから‥‥これは私がこれ以上紗英
という私を嫌いにならない為にしたこと
世の中には、私よりももっとツラい
経験、生き方をしている人が数え
きれないほど生きている。
その人達に比べたら名前を変えることなど大したことではない‥‥。
紗英‥‥‥
あなたの心臓は止まってしまったけれど
私だけは紗英の心臓が弱くも動いていた
ことを知るただ1人の人だ。
紗英がいなかったことにはしないよ‥。
心は皐月に貰ったけれど、私が紗英と
して生きていた事は忘れない
「お父さん‥‥
退院したらご飯に行こうね‥‥。」
『‥‥ああ。そうしよう。
まずは元気になれ‥‥いいな?』
立ち上がり私を力強く抱き締めて
くれたお父さんの温もりに笑顔で
そう伝える事が出来た。
当時執刀したお父さんと朝日先生と
こんな形になってはしまったけど、
再会してしまった‥‥。
これもきっと運命なんだと思う‥‥。
また眠ったら明日がやってくる‥‥。
時間はあの日から止まったままだけど、
ほんの少しだけ前に進めた気がするのは
酒向さんの存在が大きい
私はあの優しい人を今後
上手く突き離せるだろうか‥‥。
『いつでも連絡してきなさい。
月に一度は顔を見せること。』
「うん、分かってるよ。」
退院したあとお父さんの車に乗り
住んでいるマンションへ送ってもらい、
部屋に着くと窓を全開にした
気持ちいい風‥‥‥
5月は1年を通して雨が多く降る日が
多いものの、1日中窓を開けていても
気持ちがいい季節だから過ごしやすい
あと少ししたらまた夏が来る‥‥。
ファッション業界にいるのに、この
季節は着れない服が多くとても気を使う
胸の少し上辺りから15センチほど縦に
残っている大きな傷に加え、左胸の
下あたりにも5センチ以上の傷痕が
残されている
キャミソールやタンクトップは家の
中だけならまだいいとしても、
胸元や脇が大きく空いた服も着る事が
出来ない。
この傷を見慣れてる私はいいとしても、
見られる事で気を遣わせたり、説明
するのも避けたいから誰にも言えない
私の秘密でもある
15歳の頃は、いつか私も外に行って
好きな人とただ手を繋いで歩いてみたい
なんて思っていた時期もあるけれど、
両親、そして皐月のことを考えると、
そんな事は夢のまた夢になってしまった‥‥
それに‥‥こんな体‥誰にも
見せられない‥‥



