『えっ?‥‥‥どういうことですか?』
日曜日出張から帰って来た時間が遅く、
月曜日出勤してから新名と話そうと
決めていたのに、自分のデスクの上に
置かれた彼女からの手紙に訳が分からず頭が真っ白になった
新名に電話も繋がらない‥‥
一体どういう事だ?
人事や、部長にも掛け合うと、
彼女が体調が悪く仕事を続けていく事が
不可能な為急遽退職に至った旨を
聞かされる
体調?
俺がいない間に何かあったとしたら‥
慌てて着信履歴から新名のお父さんの
番号を探し発信ボタンを押す
新名‥‥どうして‥‥‥‥
『はい、新名です。』
『もしもし、株式会社neLuの酒向
と申します。新名‥いえ、皐月さん
が退社された事を知らず、体調が
悪いと聞きました。彼女は今
大丈夫でしょうか?』
もしかしたら入院してるかもしれない‥
だから電話にも‥‥
『酒向さん、娘がまずは大変お世話に
なった事、お礼を言わせてください。
紗英‥‥いや、皐月のことは、
そっとしておいて頂けませんか?
あの子なりに考えた結果です。
納得いかないと思いますが、
あの子が私に初めて言った我儘を
大切にしてやりたいのです。
どうかあなたもお幸せに‥‥
これから手術でね‥‥すまないが
失礼するよ。』
えっ?
優しい言い回しの裏に、拒絶された
気持ちになり、口元を手で押さえる
どうかお幸せに‥‥‥?
その言葉で、真っ先に浮かんだのが、
紫乃の事だった。
いくら目の前に紫乃が現れたとして、
新名の前で彼女をほったらかしにして
抱き締めた事を今でも悔やむ
心だけでなく勇気を出して俺に
体も開いてくれた彼女の気持ちを
考えると、どう考えても自分の取った
行動のせいだと壁にもたれたまま項垂れ
口から漏れそうな嗚咽を必死に押さえる
いつだって自分の幸せより、人の事を
考えて生きて来た彼女が、黙って
こんな事をするなんて相当な理由が
ないと出来ない‥‥
そんなの俺がここにいる以外
ないじゃないか‥‥
佐藤や、山岸だけでなく、営業部の
相良にも手紙を残していった彼女に
みんな涙を流した
もう‥‥ここに新名はいない‥‥
それだけが事実で、もうあの子は
戻って来ない‥‥
仕事を終え、急いで彼女のマンションに
向かうもののおらず、数日後にポストに
貼られたテープに、住んでいない事を
ようやく理解した
日曜日出張から帰って来た時間が遅く、
月曜日出勤してから新名と話そうと
決めていたのに、自分のデスクの上に
置かれた彼女からの手紙に訳が分からず頭が真っ白になった
新名に電話も繋がらない‥‥
一体どういう事だ?
人事や、部長にも掛け合うと、
彼女が体調が悪く仕事を続けていく事が
不可能な為急遽退職に至った旨を
聞かされる
体調?
俺がいない間に何かあったとしたら‥
慌てて着信履歴から新名のお父さんの
番号を探し発信ボタンを押す
新名‥‥どうして‥‥‥‥
『はい、新名です。』
『もしもし、株式会社neLuの酒向
と申します。新名‥いえ、皐月さん
が退社された事を知らず、体調が
悪いと聞きました。彼女は今
大丈夫でしょうか?』
もしかしたら入院してるかもしれない‥
だから電話にも‥‥
『酒向さん、娘がまずは大変お世話に
なった事、お礼を言わせてください。
紗英‥‥いや、皐月のことは、
そっとしておいて頂けませんか?
あの子なりに考えた結果です。
納得いかないと思いますが、
あの子が私に初めて言った我儘を
大切にしてやりたいのです。
どうかあなたもお幸せに‥‥
これから手術でね‥‥すまないが
失礼するよ。』
えっ?
優しい言い回しの裏に、拒絶された
気持ちになり、口元を手で押さえる
どうかお幸せに‥‥‥?
その言葉で、真っ先に浮かんだのが、
紫乃の事だった。
いくら目の前に紫乃が現れたとして、
新名の前で彼女をほったらかしにして
抱き締めた事を今でも悔やむ
心だけでなく勇気を出して俺に
体も開いてくれた彼女の気持ちを
考えると、どう考えても自分の取った
行動のせいだと壁にもたれたまま項垂れ
口から漏れそうな嗚咽を必死に押さえる
いつだって自分の幸せより、人の事を
考えて生きて来た彼女が、黙って
こんな事をするなんて相当な理由が
ないと出来ない‥‥
そんなの俺がここにいる以外
ないじゃないか‥‥
佐藤や、山岸だけでなく、営業部の
相良にも手紙を残していった彼女に
みんな涙を流した
もう‥‥ここに新名はいない‥‥
それだけが事実で、もうあの子は
戻って来ない‥‥
仕事を終え、急いで彼女のマンションに
向かうもののおらず、数日後にポストに
貼られたテープに、住んでいない事を
ようやく理解した



