その後も羽鳥さんと柿添さんと楽しく
お話しながら食事をし、酔った柿添
さんを羽鳥さんがタクシーに乗せて
帰って行った
羽鳥 遊 (はとり ゆう)
インテリアデザイナー 31歳
柿添 旭 (かきぞえ あさひ)
塗装業 29歳
お2人のテンションは最後まで高いのに
対し、凪さんは終始最低限しか
話さないし、どうしたって相手を
するわけで大変だった。
でもお料理は全部美味しかったし、
また来たいな‥‥。
『遅くまで悪かったな‥‥』
「大丈夫ですよ。楽しかったです。」
また歩幅を合わせて歩いてくれる
優しさに、普段のぶっきらぼうな
凪さんとのギャップを感じ、横を
見上げた。
端正な顔立ちに一重の切れ長な
瞳の凪さんは、一見怖そうに見えるけど
一緒に過ごすうちに、優しい人だと
すぐに気付けた。
『ハックション‥‥』
「ふふ‥‥風邪ひきますよ。
私のマフラーでよければどうぞ。」
私は上着を着ているから温かいけど、
薄着の凪さんがクシャミをした為、
鞄からマフラーを取り出すと、フワっと
首にかけてあげた。
『フッ‥‥‥サンキュ。』
あ‥‥‥‥‥笑った?
もこもこの長いマフラーをもう一周
巻き付ける姿に笑顔で答えると、
また2人で静かに歩きながら工房まで
戻った。
「今日はご馳走様でした。
誘ってくださって嬉しかったです。」
緊張したから気疲れはあるものの、
こっちに知り合いがいない私には
誰かと食べる食事はとても美味しく
思えたのだ
『弁当の礼‥‥‥』
えっ?
不意に伸びてきた凪さんの手が私の頭に
軽く触れると、切れ長の瞳が少しだけ
細められ笑った‥‥‥
勝手に作ってただけで、レパートリーも
乏しいお弁当なのにお礼なんて考えて
くれていたのだろうか‥‥
家賃も貰ってくれないし、居候さながらの生活を送らせてもらってるのに、
私はこの人に何が返せるのかな‥
『敬語いらねぇ‥‥俺お前と同い年
だから辞めてくれると助かる。』
同い年?‥‥‥そうなんだ‥‥
「‥‥うん、分かった。」
雇い主がそれを望むなら答えたい。
初めて私に見せてくれた小さな笑顔が
また見たいと思えたから、笑顔で
目の前の凪さんを見上げて返事をした
『フッ‥‥じゃあな‥おやすみ。』
お話しながら食事をし、酔った柿添
さんを羽鳥さんがタクシーに乗せて
帰って行った
羽鳥 遊 (はとり ゆう)
インテリアデザイナー 31歳
柿添 旭 (かきぞえ あさひ)
塗装業 29歳
お2人のテンションは最後まで高いのに
対し、凪さんは終始最低限しか
話さないし、どうしたって相手を
するわけで大変だった。
でもお料理は全部美味しかったし、
また来たいな‥‥。
『遅くまで悪かったな‥‥』
「大丈夫ですよ。楽しかったです。」
また歩幅を合わせて歩いてくれる
優しさに、普段のぶっきらぼうな
凪さんとのギャップを感じ、横を
見上げた。
端正な顔立ちに一重の切れ長な
瞳の凪さんは、一見怖そうに見えるけど
一緒に過ごすうちに、優しい人だと
すぐに気付けた。
『ハックション‥‥』
「ふふ‥‥風邪ひきますよ。
私のマフラーでよければどうぞ。」
私は上着を着ているから温かいけど、
薄着の凪さんがクシャミをした為、
鞄からマフラーを取り出すと、フワっと
首にかけてあげた。
『フッ‥‥‥サンキュ。』
あ‥‥‥‥‥笑った?
もこもこの長いマフラーをもう一周
巻き付ける姿に笑顔で答えると、
また2人で静かに歩きながら工房まで
戻った。
「今日はご馳走様でした。
誘ってくださって嬉しかったです。」
緊張したから気疲れはあるものの、
こっちに知り合いがいない私には
誰かと食べる食事はとても美味しく
思えたのだ
『弁当の礼‥‥‥』
えっ?
不意に伸びてきた凪さんの手が私の頭に
軽く触れると、切れ長の瞳が少しだけ
細められ笑った‥‥‥
勝手に作ってただけで、レパートリーも
乏しいお弁当なのにお礼なんて考えて
くれていたのだろうか‥‥
家賃も貰ってくれないし、居候さながらの生活を送らせてもらってるのに、
私はこの人に何が返せるのかな‥
『敬語いらねぇ‥‥俺お前と同い年
だから辞めてくれると助かる。』
同い年?‥‥‥そうなんだ‥‥
「‥‥うん、分かった。」
雇い主がそれを望むなら答えたい。
初めて私に見せてくれた小さな笑顔が
また見たいと思えたから、笑顔で
目の前の凪さんを見上げて返事をした
『フッ‥‥じゃあな‥おやすみ。』



