拾いました。

いやもう、とりあえず色々聞きたいことが!分からないことが多すぎるてこちとら頭パンク寸前なのよ!!


「あの、ちょ、すいません。ちょっと離してもらえませんか? 苦しくて……っ」

「わわっ、……ごめんなさい」


すぐに緩み、離れる腕。悪い人ではない、のかな?

もふんっ

布団にくるまり、顔だけを出しながら。何故か、頬を赤くする男。

何だか可愛くも見えるし変わった人。


「……あの、聞きたいことは山ほどあるんですが……。まず貴方は誰? 何で服を着てないの?」


男は視線を泳がせたあと、もう一度私を見た。


「名前はない……服着てないのは、もとから…」


予想外過ぎる返答。


「名前、ないの?」


服を着てないよりも、名前がないだなんて。そんな、二次元の話じゃあるまいし。


「うん。名前、ない……」


酷く悲しげな表情をしていて。見ているこちらまで、胸が締め付けられる。

その理由を知るのは、そう遠くない話。