拾いました。

その後は何事もなく、穏やかに会話も進み、そろそろ食べ終えようとした時、お母さんが、思い出したように言った。


「あ、そうだわ華留。今日は緋刻くんとショッピングに行ってきたらどうかしら」

「ほへ?」


一体何故、いきなりその様なことを。と言いたかったが、口にご飯が入っているので、表情で訴えてみた。


「だって、緋刻くん服もないって言ってたじゃない。それは大変でしょう? だから、色々買ってきたらと思ったの」


……それは、確かに。色々ありすぎて、忘れていた。


「緋刻、良かったらどうかな。一緒に行ってくれる?」


返事はすぐだった


「絶対行く。華留と二人なら、もっと行きたい……」


こ、この人はまた。さらっと、そういうことを言わないでよ!うー、顔が熱くなってきたじゃないの……。


「それじゃあ、決まりね」


お母さんは、楽しそうな笑顔を浮かべている。

それから、出掛けるための準備を始めた。

うーん、何を着ていこう。あ、この前買ったやつ!薄いピンクのワンピース。これなら良いかな。

ふと顔を上げると、鏡に映った自分が目に入る。そして驚いた。

口元は上がっていて、頬は少し赤くなっている。こんな自分を見るのは初めてで暫く固まってしまった。気付いた時には、5分程同じ状態でいたらしい。

いけない、早く準備しなくちゃ。緋刻を待たせてしまう。

そうして、また準備を進めた。