拾いました。

どう反応すれば良いのか困っていると。


「だって、あれくらいで落ちちゃうんだから……可愛すぎるよ」


くすくすと笑う緋刻。本当に何のことを言っているのか分からな——。


「……っ!」


とっさに口元を手で覆っていた。

そうだ。私、緋刻に……。それで頭がぼうっとして、そこから記憶が途切れたんだ。やだ、何か…顔が熱くなって……。

「華留もう忘れちゃった……? 覚えてないの……?」


少し悲しげに眉を寄せ、首を傾けて私に問う。

どくん


「覚えて……ない」


嘘。忘れられるわけがない。あんな。


「ふぅん……」


あんな、私が私じゃなくなるみたいな感覚。


「じゃあ…」

「うきゃっ?!」


起き上がっていたのを再び倒され、緋刻の顔が近付く。


「またしよっか…? ……華留」