とにかく毎日が楽しくて毎日会えるのが嬉しくて、私から誘ったり、たまにだったけど彼が誘ってくれて遊んでいた。彼以外のゲーム友達もできた。みんな優しくて面白くて、私より年上の人が多かったけど年を気にすることなく遊べていたのはその人たちの人柄の良さが関係していたんだなと思う。年を一緒に越したりお誕生日を互いに祝いあったり時にはプレゼントも送り合って、ゲームとはいえその友情は存在していた。
そのゲームはSNS内でもつながる人が多かったけど、私はさすがに幼すぎるからもう少し大きくなったら交換しようと思いながら過ごしていた。
楽しい日常は長くは続かないという言葉はどうやら本当だったらしい。
月日が長れ、いつしか彼はログインしなくなり、私も受験期に入ってお互い半年に1、2回程度しか会えなくなっていた。すれ違いも多く、もう前のような日常には戻れないんだと嘆いた日もあった。
中学を卒業して高校生に上がると、忙しくなったのもあって、丸1年ほどアンインストールの状態の時期があった。ゲームをするよりも友達と遊んだり勉強したり、忙しい日々に追われていたけどそれはそれで充実して楽しかった。
やがて高校1年生もあっという間に終わり、春休みに入った。私はゲームのことを思い出し、フレンド達に高校生になったこと、毎日が楽しいことを伝えよう、そしてまた遊ぼうと思って久々にインストールした。前のようにログイン通知を全員に送った。でももうあの頃の、2年前のフレンド達はゲームを辞めている人も多く、なかなかログインする様子はなかった。諦めかけたその時、通知で携帯が鳴った。