一輪のバラード


マロと1日中過ごした土日が終わり、月曜日。

今日はわたしも出勤しなくてはいけない。

絃士さんとわたしが仕事へ行く準備をしていると、いつもと様子が違うことを察したマロが「クゥーン、クゥーン」と鳴き始めた。

「マロ、ごめんね。今日から仕事なんだぁ。」

寂しそうな表情をするマロ。

また置いて行かれる、、、
そう思っているのかもしれない。

「ひかりさん、今日から少しの間、時短勤務にしたらどうですか?」
「えっ?」
「マロが不安そうですし、マロが"ちゃんと帰って来てくれる"と信頼してくれるまで時短勤務にして、鳴かなくなったら少しずつ時間を延ばしていって、通常勤務に戻せばいいじゃないですか。」
「いいんですか?」
「マロは僕らの家族です。家族間の信頼関係は大事ですよ?ね?」

絃士さんの優しい言葉に、わたしは絃士さんに抱きついた。

「ありがとうございます。絃士さん、大好き。」
「僕の方が大好きですよ?」

そうして、わたしはしばらくの間、マロが信頼してくれるまで時短勤務にすることにした。

「マロ、すぐ帰って来るから!待っててね!必ず帰って来るから!」

そう言ってマロを撫でると、わたしたちは寂しそうなマロに見つめられながら出社した。