一輪のバラード


そして、寝る時間になると、「マロ、寝るよ〜。」と声を掛ける。

ちょっと懐かしいなぁ。

マルにも、毎日そうやって声を掛けてたなぁ。

そう思いながら、わたしは寝室に入り、マロがついて来ているのを確認しながら、「こっちだよ。」と、マルが使っていて捨てられずにいたベッドの足元に置いた階段に誘導した。

マロは、階段のニオイを嗅いでいた。

きっとマルのニオイが残っているのだろう。

わたしはベッドの上に上がり、「おいで!」とマロに向けて手を広げた。

すると、マロはぎこちなくゆっくりと階段を上り、わたしのところまでやって来た。

「マロ〜、偉いね!階段上れたねぇ!」

わたしは何かするごとに、いちいちマロを褒めてあげた。

それから、わたしは布団に入り、布団をめくると「マロ、ここおいで。」とわたしの横をポンポンっと叩いた。

マロはニオイを確かめながら、ゆっくりと歩いて来て、わたしに寄り添うように座ると、伏せをしてわたしの腕に顎を乗せた。

そして、マロにも布団をかけてあげると、マロを抱きしめる。

久しぶりのこの感覚、、、

マロはマルより小さいし、ニオイも違うけれど、まるでマルとマロを2人同時に抱きしめているような感覚に陥り、幸せな気持ちになった。