ミネストローネを口に運ぶと、口の中に程よいトマトの酸味とバジルの香りが広がった。
「ん、美味しいです。」
「良かった。」
そう言って、わたしの隣に腰を掛け、微笑む絃士さん。
絃士さんが隣に居てくれると、安心する。
わたしはゆっくりとミネストローネを食べ進めると、完食したのだった。
「ご馳走でした。」
「お粗末様でした。良かった、ひかりさんが少しでも食べ物を食べてくれて。」
「心配してくれてたんですね、、、すいません。」
「いいえ。心配するのは、当たり前じゃないですか。」
わたしは絃士さんに迷惑と心配をかけてばかりだ。
こんなのが社長秘書なんかで良いんだろうか。
「絃士さん、、、わたし、このまま社長秘書を続けてて良いんでしょうか?」
「えっ?」
「絃士さんには、ご迷惑ばかりかけて、心配させてしまって、、、それなら、ちゃんと仕事をしてくれる秘書を新しく雇った方が絃士さんの助けになるんじゃないかと思って、、、。」
わたしが声を震わせながらそう言うと、絃士さんは「僕は、ひかりさんにそばに居て欲しいんですよ?他に秘書を雇うつもりはありません。」と言い、わたしの手を優しく握りしめてくれた。
わたしは絃士さんのその優しさに涙が溢れてきた。
すると、絃士さんはわたしの肩を抱き寄せ、わたしの頭に絃士さんの頭を寄り添わせた。



