一輪のバラード


わたしはバスから降りると、自宅のマンションまで走り、息を切らせながら階段を上った。

そして、急いで自宅のドアの鍵を開け、ドアを開く。

「マル!!」

しかし、いつもお出迎えしてくれるマル姿は、そこには無かった。

「マル?」

わたしはパンプスを脱ぎ捨て、早足で居間へと向かった。

しかし、ソファーの上にも居間のどこにもマルの姿はなく、わたしは「マル?」と呼びながら、キッチンも洗面所も探したが、マルのすがはなかった。

そして、わたしは最後に寝室を覗いた。

すると、そこには布団の中で眠るマルの姿があった。

「マル!大丈夫?!病院に行こうね!」

そう言って、わたしは慌ててベッドへ上り、マルのそばに寄るとマルを抱き上げようとした。

「えっ、、、」

マルは目を閉じたままでピクリとも動かず、前進の力が抜け、ダランとした状態だった。

「え?マル?嘘でしょ?」

わたしはマルを抱き上げ、何度も撫でながらマルの名前を呼んだ。

まだ少し温かいマルの身体は、少し硬直し始めていて、既にマルの鼓動は止まってしまっていた。