一輪のバラード


翌朝、わたしは枕元に置いてあるスマホのアラームで目を覚ました。

「んー、うるさい。」

そう言いながら、"ストップ"の方にスワイプする。

「マル、おはよう。」

そう言って、マルを抱きしめると、わたしはいつもと違うマルの異変に気付いた。

いつもなら、大きなあくびをしたあとにわたしにすり寄ってきて、おはようのキスをするように口まわりを舐めてくるのに、マルは横になったままで動こうとしなかったのだ。

「マル?どうしたの?具合悪いの?」

そう言って頭を撫でてあげると、マルは目を開けわたしを見上げると、いつもの勢いはなく、力なくわたしの頬を舐めた。

そのあと、寝室から出たものの、ご飯の用意をしてもマルはニオイを嗅ぐだけで一口も食べず、水だけを飲んだ。

「マル、食欲ないの?」

わたしはマルを抱き上げ、ソファーに座り、マルを撫でた。

マルは伏せをした状態でわたしの膝の上で具合が悪そうにしていて、いつもの元気は無い。

どうしよう、、、
病院に連れて行ってあげたいけど、今日は大事な会議がある、、、

会議は11時には終わる予定だから、会議が終わったら早退させてもらおうかなぁ。

そう思い、わたしはマルをソファーに寝かせ、仕事へ行く準備をした。