わたしたちは、相変わらず奥の個室に通され、メニューを開く。
「ひかりさんは、今日もビール?」
「もちろん!」
「じゃあ、俺はウーロン茶にしよ。」
「えっ?今日は飲まないんですか?」
「今日は、ひかりさんをご自宅まで送り届けるつもりなんで、アルコールは控えます。」
「えー、1人で飲むのつまんないなぁ。」
「まぁまぁ。注文するものは、いつもの感じでいいですか?」
「お任せします!」
そうして、颯さんが注文をしてくれ、飲み物が運ばれてくると、颯さんはウーロン茶、わたしは生ビールで乾杯をした。
「それにしても、ひかりさんが絃士の秘書になったなんて驚きました。」
「お誘いいただいた時に元の会社より条件が良かったので、転職しちゃいました。」
「絃士の奴、やるなぁ〜。ひかりさんを自分のそばに置くなんて。」
「置くって、わたし物じゃないんですけど?」
そう話してるうちに、次々とお肉が運ばれてきて、颯さんがトングでお肉を焼いてくれる。
何度見ても美しいお肉たちだ。
「そういえば、ひかりさんに報告というか、お話したいことがあって。」
「ん?何ですか?」
「前回、ひかりさんに色々とご指摘いただいたじゃないですか。それで心を入れ替えて、患者さんの気持ちを考えてみたり、声掛けをするようにしてみたりするようにしてみたんです。」
「おぉ〜、いいですね。」
「そしたら、看護師長に"最近、光平先生変わりましたね"って言われたり、こないだは執刀した患者さんに"光平先生が担当で良かったです。ありがとうございます。"って、、、初めて言われて。凄く嬉しかったです。」
颯さんはその時を思い出しながら言うように、嬉しそうに微笑みを浮かべて言った。



