そして、生ビールが運ばれて来ると、わたしたちは「お疲れ様です!」と乾杯をした。
グイッとビールを喉に流し込むわたしを見て、光平さんは「良い飲みっぷりですね。」と微笑んでいた。
「やっぱり仕事のあとのビールは最高ですよね〜。光平さん、車なのに飲んじゃって大丈夫なんですか?」
「代行を呼ぶので大丈夫です。あと、僕のことは下の名前で呼んでください。」
「えっとぉ、、、颯さんでしたっけ?」
「正解!」
そのあと、颯さんがオススメのメニューが運ばれてきて、どのお肉も美味しそう、というより綺麗という言葉が似合うようなお肉ばかりだった。
「たくさん食べてくださいね。」
「はい、遠慮なく。」
そう言って、綺麗なお肉を焼いていく。
颯さんは「このくらいの焼き加減が一番美味しいですよ。」と、トングでわたしのお皿にお肉を入れてくれて、わたしはそれをタレにつけ、「いただきます。」と口へ運んだ。
「ん~~、、、美味しい!何これ、とろける!」
「ここの肉、良い肉使ってますからね。」
「こんな美味しいお肉食べたことない!」
お肉のあまりの美味しさに感動していると、颯さんが「そういえば、さっきお誘いした時に"少しなら"と言ってましたけど、早く帰らないといけない理由でもあるんですか?」と言った。
「家で家族が待ってるんです。」
「家族?」
「犬です。わたしの大切な家族ですよ?」
わたしがそう言うと、颯さんは「あぁ、犬かぁ。犬を家族だって言う人、多いですよね。」と馬鹿にしたような言い方をし、わたしはイラッとしてしまった。



