素顔を隠す彼との恋。


__ブーブー。


あ、通知。名雲くん…?

開いてみると、


『今日は雨だから中庭の屋根があるところに集合な』




えへへ。

ちょっとした連絡でもニヤついちゃう。



「まぁ、これからは名雲くんと食べるから寂しくないよ!」


「……私の知夏を名雲に取られたあぁ!」



あれ、悪化しちゃった…。

よしよーしって撫でながら花音ちゃんを自分の席に戻らせる。



ちらっ。

クラスの男子とじゃれている名雲くん。


ふへへへ。



1人で気持ち悪い笑みを浮かべる私を名雲くんが見ていることに、誰も気付かなかった。