えへへーーーーーふへへへへへへーーーーー。
「どうしたの、知夏。なんかいいことでもあった?」
「えー花音ちゃんわかっちゃう〜?」
「そんなニヤニヤして何もない訳ないでしょ…」
昨日の昼休みを思い出して、またニヤついちゃう。
「昨日ね、名雲くんと一緒にお昼ご飯食べたんだー」
「名雲と!?え、あの名雲…?」
そう言って花音ちゃんは、名雲くんを指さす。
そりゃびっくりするよね。女子と話すイメージがないもの。
「そう、その名雲くん!すっごく優しかったんだよ」
昨日あったことを私は、花音ちゃんに全部話した。
「でね、これから毎日一緒にご飯食べるんだー!」
「へぇ〜?あいつが優しいのも女子を誘うのも意外だなー」
「だよねー」
私もすごく意外だと思った。
名雲くんのことは全然知らなかったけれど、超がつくほど優しかったなんて…。
お弁当をぶちまけた女子を見つけたとき、片付けをしたあげく、代わりのご飯を走って買ってきてくれる男子がこの世に何人いるだろうか。
そんな人、名雲くんしかいない…っ!
