「言っただろ?雨月は、月みたいな人だ。それは、あながち間違っていない」 心が弱く、でも優しい。 「でも、俺には緋那が必要なんだ」 その言葉は紛れもない緋那に対しての気持ち。 上唇をかんだ古部。 「完敗よ」 浩輔の気持ちが良くわかった。 「ありがとう。綺麗と言ってくれて」 それだけで、全てが上手くいきそうな言葉。 その言葉で、自分の価値観がある言葉。 その言葉は・・・雨月にとって嬉しい。