その行動をされて、少し驚いているだろう。


少し、眉が上がっている。


「先生・・・。いや、浩輔さん」


五十嵐先生の名を呼ぶ緋那。


その言葉に少し反応した。


そのまま押し倒すような形で、先生に思いっきり抱きついた。


もう離さないと言うように。


その突然の行動なのに、先生は何も言わなかった。


そして、何もなかった。


すこし、理科室の花壇から何か小さな音が聞こえた。


その音を二人とも拾うことはなかった。