「ルリシヤ、起きてます?」
「あぁ、ルレイア先輩。元気か?」
「元気ですよ。一応」
「そうか。それは良かった」
真夜中だというのに、ルリシヤは寝ていなかった。
それどころか煌々と明かりをつけて、しかもテーブルと椅子を重ね、その上に乗って。
何やら、エアコンを弄っていた。
俺はそれを見て、あーやっぱり、と思ったが。
ルルシーは、怪訝そうな顔で、
「…ルリシヤ、お前何やってる?」
と、尋ねた。
「ん?盗聴器外してる」
「は!?」
やっぱりあったんだな。盗聴器。
「実は初日から見つけてたんだがな。まぁ防犯上やむを得ないのかと思ってスルーしていたが…それどころの話じゃなくなってきたから、外すことにした。ちょっと椅子、支えててくれないか」
「分かりました」
絶句しているルルシーを横に、俺はルリシヤが乗ってる椅子を支えてあげた。
ルリシヤは慣れた手つきで、ドライバーとニッパーを駆使して、小型盗聴器を取り外していた。
さすがである。
こういう小細工は、俺よりルリシヤの方が得意だよな。
「しかしルリシヤ。今更外しても遅い…と言うか、外したらすぐバレるのでは?」
「それはもうお互い様じゃないか?」
まぁそうなんだけど。
「それに…向こうの会話は聞けないのに、こっちの会話だけは筒抜けなんて、ムカつくからな。仕掛けられたら仕掛けられた傍からぶっ壊して、向こうの在庫を切らしてやろうかと思って」
「なぁるほど、確かに。じゃあ後で、俺の部屋の盗聴器もぶっ壊しといてください」
「分かった」
そう言うなり、ルリシヤは取り外した盗聴器をバキッ、と潰して壊した。
「ちょ、ちょっと待てお前ら。何の話だ」
すると、事情がいまいち掴めなかったらしいルルシーが会話に入ってきた。
「何の話と言っても…ルルシー先輩…」
「うーん…。俺もあんまり言いたくないんですけどねー…」
知らないのなら、知らないままの方が良い。
しかし、ルルシーは。
「良いから言え」
…まぁ黙ってる訳にはいかないよな。
盗聴器もぶっ壊したことだし、遠慮なく言うか。
「ルルシー。俺達嵌められたんですよ」
「…嵌められた…?」
『青薔薇連合会』の幹部たる俺達を、ここまで綺麗に罠に嵌めるとは。
全く、やってくれるよ。
「あぁ、ルレイア先輩。元気か?」
「元気ですよ。一応」
「そうか。それは良かった」
真夜中だというのに、ルリシヤは寝ていなかった。
それどころか煌々と明かりをつけて、しかもテーブルと椅子を重ね、その上に乗って。
何やら、エアコンを弄っていた。
俺はそれを見て、あーやっぱり、と思ったが。
ルルシーは、怪訝そうな顔で、
「…ルリシヤ、お前何やってる?」
と、尋ねた。
「ん?盗聴器外してる」
「は!?」
やっぱりあったんだな。盗聴器。
「実は初日から見つけてたんだがな。まぁ防犯上やむを得ないのかと思ってスルーしていたが…それどころの話じゃなくなってきたから、外すことにした。ちょっと椅子、支えててくれないか」
「分かりました」
絶句しているルルシーを横に、俺はルリシヤが乗ってる椅子を支えてあげた。
ルリシヤは慣れた手つきで、ドライバーとニッパーを駆使して、小型盗聴器を取り外していた。
さすがである。
こういう小細工は、俺よりルリシヤの方が得意だよな。
「しかしルリシヤ。今更外しても遅い…と言うか、外したらすぐバレるのでは?」
「それはもうお互い様じゃないか?」
まぁそうなんだけど。
「それに…向こうの会話は聞けないのに、こっちの会話だけは筒抜けなんて、ムカつくからな。仕掛けられたら仕掛けられた傍からぶっ壊して、向こうの在庫を切らしてやろうかと思って」
「なぁるほど、確かに。じゃあ後で、俺の部屋の盗聴器もぶっ壊しといてください」
「分かった」
そう言うなり、ルリシヤは取り外した盗聴器をバキッ、と潰して壊した。
「ちょ、ちょっと待てお前ら。何の話だ」
すると、事情がいまいち掴めなかったらしいルルシーが会話に入ってきた。
「何の話と言っても…ルルシー先輩…」
「うーん…。俺もあんまり言いたくないんですけどねー…」
知らないのなら、知らないままの方が良い。
しかし、ルルシーは。
「良いから言え」
…まぁ黙ってる訳にはいかないよな。
盗聴器もぶっ壊したことだし、遠慮なく言うか。
「ルルシー。俺達嵌められたんですよ」
「…嵌められた…?」
『青薔薇連合会』の幹部たる俺達を、ここまで綺麗に罠に嵌めるとは。
全く、やってくれるよ。


