The previous night of the world revolution4~I.D.~

俺はまたしても、悪夢を見た。

今度の夢は、帝国騎士時代の夢だった。

オルタンスやアドルファスやアストラエアや、その他の帝国騎士の隊長達が、俺を憎々しげに睨んでいた。

俺は懐かしい帝国騎士の白い制服を着ていて、同じく懐かしい王宮にいた。

ローゼリア女王やクリュセイス家の奴らが、死体になって転がっていた。

こんな夢、でたらめも良いところだ。

そもそもローゼリア女王死んでないし。

アストラエアはともかくとして、オルタンスやアドルファスに憎まれるようなことなんて、何もしてない。

むしろ俺が憎む側だろうが。

だからこんな夢は恐れるに足らない。

それなのに、俺はその夢が、酷く恐ろしかった。

誰かに恨まれてる。殺したいほどの憎しみを向けられている…。

そう思うだけで、身体が震えた。

怖い、逃げたい、苦しい…頭の中がそれだけになって、暗闇の中で必死にもがいていた…そのとき。







「…ルレイア!ルレイア目を覚ませ」

ルルシーに肩を揺さぶられて、俺は暗闇の中から引き摺り出された。