「…」

「…zzz…」

ルレイアは、横になって15分ほどで、寝息をたてていた。

もともと寝付きは良いからな。昔から。

良かった。ちゃんと寝てる…。

昨日と違って、悪夢にうなされているようなこともなかった。

顔は穏やかなままだ。

…何の夢を見ているのだろうな。

このまま朝まで、悪夢にうなされることなく寝ていてくれたら良いのだが…。

ルレイアのことはともかく、ルリシヤのことも気になった。

…あいつは大丈夫だろうか。

ルリシヤの様子も見に行きたかったが、ルレイアから目を離すのが怖かった。

約束していた午前一時が来ても、俺はルレイアを起こさなかった。

誰が起こすものか。朝まで寝ていれば良いのだ。

普段が普段なだけに、ルレイアが弱っていたら、見るに耐えないんだよ。俺は。

嫌でも、昔の…ルシファーだったときのルレイアを思い出してしまう。

…それにしても。

ルレイアも、ルリシヤも…俺も、だが。

何で、いきなり昔のことなんて…夢に見てしまったんだろうな。

昨日だけのことなのか、それとも…。

過去の記憶なんて、思い出して楽しいものではない。

少なくとも、ルレイアやルリシヤにとっては。

いや…俺にとっても。

『青薔薇連合会』に入る前の記憶は…思い出すだけで、吐き気がするようなものだった。















…気がつくと、俺はルレイアの隣で、目を閉じて眠ってしまっていた。