The previous night of the world revolution4～I.D.～

ルルシーさんとルレイアさん、そして仲人のルリシヤさんが、楽しく新婚旅行に行っている、その頃。

ルティス帝国、及び『青薔薇連合会』は、平穏そのものだった。

しかし、クランチェスカ家では…少々、平穏とは縁遠くなっていた。






ルルシーさんとルレイアさんが新婚旅行に行く、その一週間ほど前まで。

俺の可愛い妻、フューニャは、やや不機嫌であった。

常にツーンとして、しかもむすー、としていた。

それも仕方がない。俺は、ルルシーさんの二週間の不在に備えて、いつもより仕事を早めに済ませなければならなかった。

その為、俺の帰りが何日も連続で午前様になり。

そんなものだから、フューニャもご機嫌斜めだったのである。

でも、それは休日にフューニャをデートに連れていったことで、何とか機嫌を直してもらった。

と、いうのが昨日の出来事。

デートのお陰ですっかり機嫌を直してくれ、ホッと一安心…したのも束の間。

その翌日、フューニャはまたしても顔をしかめていた。