「何です、鳩が豆鉄砲食らったような顔をして」
「え、いや、だって…。え…?」
「それとも、私とデートなんて行きたくないですか」
「そんなことはない!行きたい!物凄く行きたい!」
だから今朝だってフューニャの幻が見えて、その幻と一緒にデートに行ったんだから。
「なら行きましょう。しばらくあなたとデート出来なくて、私も寂しかったので」
「い、良いのか…?俺とデートなんて…」
「良いのかって何ですか。あなたおかしいですよ。いきなり首輪なんか嵌めたりして…。いえ、それは趣味なのかもしれませんけど…」
いや趣味じゃないです。
そんな趣味は全く。
そうじゃなくて。
「だってフューニャ…。最近、ずっとお義姉さんと遊んでばかりで」
「…」
「俺はもう忘れられたんだって。べっ…別居を切り出されるかもしれないと思って」
「…」
「ならせめて犬として飼ってもらおうと思って、それで首輪…」
フューニャは虚を突かれたような顔をして、それからふっと笑った。
「…あなたという人は、全く…」
そして、優しく俺の首輪を外してくれた。
犬から人間に戻った瞬間である。
「ちょっと私が他の人と仲良くしてたら、すぐこれなんですから」
「だ、だって…」
「でも、あなたにここまで思い詰めさせてしまったのは、私が悪かったですね。ごめんなさい、ルヴィアさん」
フューニャが悪い訳じゃない。
俺はぶんぶんと首を横に振った。
「心配しなくても、あなたと別れたりしませんよ、私は」
「ほ、本当に…?」
「当たり前じゃないですか。私にとって、あなたは一番なんですから」
いっち…ばん?
何?一番どうでも良いとかじゃないよね?
「あなた以上に好きな人も、大事な人もいませんよ、私には」
「フューニャ…」
「だから、私とデートに行ってください」
そこまで言って、フューニャはハッとして、それから顔を赤らめてそっぽを向いた。
「…別に私は、あなたとデートに行きたい訳じゃありません」
「…」
「行きたい訳じゃありませんからね」
…ちらっ、とこちらを見るフューニャ。
可愛い過ぎて、胃が捻きれそう。
「…ふっ…フューニャぁぁ!」
あまりのいとおしさに、俺はフューニャをしっかと抱き締めた。
俺の嫁がフューニャで良かったと、心から思った。
「え、いや、だって…。え…?」
「それとも、私とデートなんて行きたくないですか」
「そんなことはない!行きたい!物凄く行きたい!」
だから今朝だってフューニャの幻が見えて、その幻と一緒にデートに行ったんだから。
「なら行きましょう。しばらくあなたとデート出来なくて、私も寂しかったので」
「い、良いのか…?俺とデートなんて…」
「良いのかって何ですか。あなたおかしいですよ。いきなり首輪なんか嵌めたりして…。いえ、それは趣味なのかもしれませんけど…」
いや趣味じゃないです。
そんな趣味は全く。
そうじゃなくて。
「だってフューニャ…。最近、ずっとお義姉さんと遊んでばかりで」
「…」
「俺はもう忘れられたんだって。べっ…別居を切り出されるかもしれないと思って」
「…」
「ならせめて犬として飼ってもらおうと思って、それで首輪…」
フューニャは虚を突かれたような顔をして、それからふっと笑った。
「…あなたという人は、全く…」
そして、優しく俺の首輪を外してくれた。
犬から人間に戻った瞬間である。
「ちょっと私が他の人と仲良くしてたら、すぐこれなんですから」
「だ、だって…」
「でも、あなたにここまで思い詰めさせてしまったのは、私が悪かったですね。ごめんなさい、ルヴィアさん」
フューニャが悪い訳じゃない。
俺はぶんぶんと首を横に振った。
「心配しなくても、あなたと別れたりしませんよ、私は」
「ほ、本当に…?」
「当たり前じゃないですか。私にとって、あなたは一番なんですから」
いっち…ばん?
何?一番どうでも良いとかじゃないよね?
「あなた以上に好きな人も、大事な人もいませんよ、私には」
「フューニャ…」
「だから、私とデートに行ってください」
そこまで言って、フューニャはハッとして、それから顔を赤らめてそっぽを向いた。
「…別に私は、あなたとデートに行きたい訳じゃありません」
「…」
「行きたい訳じゃありませんからね」
…ちらっ、とこちらを見るフューニャ。
可愛い過ぎて、胃が捻きれそう。
「…ふっ…フューニャぁぁ!」
あまりのいとおしさに、俺はフューニャをしっかと抱き締めた。
俺の嫁がフューニャで良かったと、心から思った。


