…羽根突きだと?

お前、良い歳してそんな子供じみたことを…。

ここで、アホらしいそんなのやらない、と言ってくれるメンツだったら良かったのだが。

「良いじゃないか、羽根突き。俺上手いぞ」

「わ、私やったことないけど…。でもルレイアが誘ってくれるなら、やってみる」

ルリシヤもシュノも、この返事。

ルリシヤ、お前は何か苦手なことがあるのか?

あとシュノ。お前はルレイアの言うことに何でも従うんじゃない。

で、残る二人は、と言うと…。

「羽根突きって…何ぞ?」

そもそも羽根突きを知らないアリューシャ。

「バドミントンみたいな感じかな…。羽子板でね、羽を打ち合いっこするんだよ」

「ふーん…。なんか面白そう。アリューシャやる!」

…このお子様め。

少しは、つまんねーそんなのやらねぇ、くらい言えよ。

「六人いるからね…。二人一組に分かれようか」

「じゃあアリューシャはアイ公な!」

「分かってるよ」

アイズレンシア以外、誰がお前の面倒を見られるんだよ。

そうなると、残る四人は…。

「じゃー俺はルルシーと…」

当然の流れで、俺にくっついてこようとしたルレイア…だが。

「ちょっと待ってくれ、ルレイア先輩」

「はい?」

ルリシヤに肩を掴まれ、振り返るルレイア…の耳に。

ルリシヤが、何やらこそこそと話しかけた。

途端、ルレイアの顔が。

にま~…と、良からぬことを企んでいる笑みに変わった。

こ、こいつ…。

「…よし。俺ルリシヤと組むので。そういうことで始めましょう」

「おい。おい待てルレイア。お前ルリシヤに何を吹き込まれた?」

「ちなみに、敗者は罰ゲームとして、勝者に顔を落書きされることになるので。宜しく」

「余計待て!おいルレイアっ!」

狙いはそれだな!?

こんな災厄二人が組んだら、恐ろしいことになるに決まってる。

何とかこのペア割りを再考させようとしたが、

「頑張ろうね、ルルシー…!」

シュノは、意気込みに満ちた表情でそう言って。

…あぁ、もう手遅れだな、と思った。