The previous night of the world revolution4~I.D.~

「…おいルレイア。起きろ」

「…」

…こいつ、絶対起きてるからな。

起きていながら、また、ちゅーしなきゃ起きませ~ん、とか言うのだ。

賭けても良い。

「起きろルレイア。朝だぞ」

「…ルルシーがちゅーしてくれなきゃ起きませーん」

ほら見てみろ。起きてる。

言わんこっちゃない。

「ルルシーがお目覚めのちゅーをしてくれたら起きます」

「そうか。ならもう一生寝とけ」

「ルルシぃぃぃ!」

ガシッ、と涙目で俺の腕を掴むルレイア。

「ちゅーしてくださいよぅ。夫婦でしょ?」

「誰が夫婦だ馬鹿」

クランチェスカ夫妻じゃないんだぞ。

「良いからさっさと起きて、さっさと顔洗ってこい。お雑煮出来てるぞ」

「もールルシーったら、寝てるときはあんなに素直なのに、起きてるときはシャイなんだから…」

は?

お前俺が寝てる間に…何を?

「おはようございま~すシュノさん!」

「おはようルレイア」

ルレイアはすっかり機嫌を直し、朗らかにシュノに挨拶していた…が。

…おい。俺が寝てる間に何をした、貴様。

やっぱり俺だけでも寝室で寝れば良かった。と、心から後悔した。