The previous night of the world revolution4~I.D.~

ルリシヤを手伝って、お雑煮を作っていると。

「おはよう、ルルシー。ルリシヤ」

「あぁ…。おはよう、アイズ」

「おはよう、アイズ先輩」

「もうお雑煮作ってるの?」

「そうなんだよ」

ルリシヤがな。

「ごめん、もっと早く言えば良かったんだけど。アリューシャの分のお餅は、小さめに切ってくれないかな。大きいと、喉に詰まらせちゃうんだよ」

と、アイズ。

確かに…あいつ、何でもかんでもかぶりつくからな。

あいつが歌ってた替え歌の通りになりかねん。

しかしルリシヤ、抜かりはなかった。

「大丈夫だ。アリューシャ先輩用に、白玉サイズに切ってあるから」

…やるなぁ、お前。

「あとはお餅を入れるだけだな」

「じゃ…そこで寝てる奴らを起こすか」

俺はリビングに戻り、シュノ、アリューシャ、そしてルレイアに声をかけた。

「お前ら起きろ!朝だぞ!」

「…んん…」

まず一番素直に起きたのは、シュノであった。

「あれぇ…。ここ何処…あっ、ルレイア」

自宅でないことに一瞬戸惑ったシュノだが、横にルレイアを見つけて、顔を輝かせた。

シュノ、お前は素直な良い子だな。

そのルレイア、ちょっと起こしてくれ。

「おいルレイア!あとアリューシャ!起きろ!」

まずは手近にいるアリューシャを揺り起こしてみたが、こんなことで起きるアリューシャではない。

「起きろアリューシャ!こら!」

「…zzz…」

駄目だこりゃ。

こんなにデカイ声で呼んでるのに、どうやったら寝られるんだお前。

しかし、俺達にはアリューシャ起こしのプロがいる。

「アリューシャ。お雑煮食べるよ。起きて」

「うーい」

揺すっても怒鳴っても起きないのに、アイズが一言呼び掛けると、むくっと起き上がった。

お前って奴は…。飯に釣られるな。

さて、残るはあと一人。

「…」

狸寝入りをしているに違いない、このルレイアである。