しばし、外から廃墟を眺めたルルシーは。
「…ちょっと、中に入ってみる」
おもむろにそう言って、柵を飛び越えた。
え。
「危ないですよ」
いつ天井が落ちてくるか、分かったものじゃない。
「分かってる。だからお前は来なくて良い。そこで待っててくれ」
「嫌ですよ。そんな不公平なの」
「は?」
俺はルルシーを追って、ひょいっ、と柵を乗り越えた。
「いつもルルシー、俺に一人で危ないところに行くなー、って言ってるじゃないですか。なのに自分が危険なところに行くときは一人で待ってろ、って?ズルいですよ」
「…」
一本取られた、みたいなしぶ~い顔でこちらを見るルルシー。
そんな顔で見ても駄目だから。俺一人だけ待ちぼうけなんて冗談じゃない。
ルルシーが行くところなら、それが何処であれ、俺もついていくぞ。
「…それもそうだな。分かったよ、気をつけてついてこい」
「はーい」
こうして、俺達は廃墟探索に乗り出した。
一応廃墟と言えども誰かの所有する土地なのだろうから、勝手に侵入したことがバレたら、色々厄介なことになるだろう。
しかし、問題はない。
バレたら厄介なことになるなら、バレないようにすれば良いだけのことだ。
孤児院の玄関には、錆びた南京錠がかけてあった。
更に、取っ手には鎖がぐるぐる巻き付けてあって、簡単には入れないようになっていた。
こんなところを施錠もせずに開けていて、不良の溜まり場になったら困るもんね。
しかし。
「よいしょっ…と」
こんな施錠は、俺達にとっては自動ドアと同じだ。
何の障害にもならない。
ちょちょいのちょいっと外して、難なく中にお邪魔した。
「…ちょっと、中に入ってみる」
おもむろにそう言って、柵を飛び越えた。
え。
「危ないですよ」
いつ天井が落ちてくるか、分かったものじゃない。
「分かってる。だからお前は来なくて良い。そこで待っててくれ」
「嫌ですよ。そんな不公平なの」
「は?」
俺はルルシーを追って、ひょいっ、と柵を乗り越えた。
「いつもルルシー、俺に一人で危ないところに行くなー、って言ってるじゃないですか。なのに自分が危険なところに行くときは一人で待ってろ、って?ズルいですよ」
「…」
一本取られた、みたいなしぶ~い顔でこちらを見るルルシー。
そんな顔で見ても駄目だから。俺一人だけ待ちぼうけなんて冗談じゃない。
ルルシーが行くところなら、それが何処であれ、俺もついていくぞ。
「…それもそうだな。分かったよ、気をつけてついてこい」
「はーい」
こうして、俺達は廃墟探索に乗り出した。
一応廃墟と言えども誰かの所有する土地なのだろうから、勝手に侵入したことがバレたら、色々厄介なことになるだろう。
しかし、問題はない。
バレたら厄介なことになるなら、バレないようにすれば良いだけのことだ。
孤児院の玄関には、錆びた南京錠がかけてあった。
更に、取っ手には鎖がぐるぐる巻き付けてあって、簡単には入れないようになっていた。
こんなところを施錠もせずに開けていて、不良の溜まり場になったら困るもんね。
しかし。
「よいしょっ…と」
こんな施錠は、俺達にとっては自動ドアと同じだ。
何の障害にもならない。
ちょちょいのちょいっと外して、難なく中にお邪魔した。


