「アホですよねー…。俺、こんなものに長年ビビってたんですよ。泣く子も黙る天下無双のルレイア・ティシェリーがですよ」
「…」
「こんなの、ただの部屋じゃないですか。これが怖くて夢にまで見るなんて、全く情けない。ここにはもう俺を苦しめていた奴らはいない。それなのに、俺だけがまだこの場所に囚われてるんですよ。馬鹿みたいじゃないですか?」
「…ルレイア。なぁ、ルレイア」
「何でこんなものが怖かったんでしょう。ねぇ。もう十年以上たってるのに、未だに学校が怖いなんて、ガキじゃないんだから…」
「ルレイア」
ルルシーが、俺の手を掴んだ。
「…お前はよく頑張ったよ、ルレイア」
「…」
「よく頑張った。よく生きて、ここまで来た。それを誇れよ」
…誇るも、何も。
誇る相手がいないよ。
「…行こう、ルレイア。ここを出ていくんだ。もう二度と戻ってこなくて良い」
「…俺は、何処に行けば良いんでしょう。ここを出たら、俺の行く先は何処にあるんでしょうね」
「さぁ、何処だろうな」
ルルシーにも分からないか。
俺も分からないよ。ずっとここにいたから。
ここを出て、何処に行くべきなのか…。
「…ただ一つだけ、はっきり分かることがある」
「ほう、何でしょう?」
「お前が何処に行こうと…俺が、お前の隣にいるよ」
…ほほう。成程。
「…なら、何処に行っても怖くないですね」
それじゃ、さよなら亡霊達。
闇の中にいれば、また会うこともあるだろう。
「…」
「こんなの、ただの部屋じゃないですか。これが怖くて夢にまで見るなんて、全く情けない。ここにはもう俺を苦しめていた奴らはいない。それなのに、俺だけがまだこの場所に囚われてるんですよ。馬鹿みたいじゃないですか?」
「…ルレイア。なぁ、ルレイア」
「何でこんなものが怖かったんでしょう。ねぇ。もう十年以上たってるのに、未だに学校が怖いなんて、ガキじゃないんだから…」
「ルレイア」
ルルシーが、俺の手を掴んだ。
「…お前はよく頑張ったよ、ルレイア」
「…」
「よく頑張った。よく生きて、ここまで来た。それを誇れよ」
…誇るも、何も。
誇る相手がいないよ。
「…行こう、ルレイア。ここを出ていくんだ。もう二度と戻ってこなくて良い」
「…俺は、何処に行けば良いんでしょう。ここを出たら、俺の行く先は何処にあるんでしょうね」
「さぁ、何処だろうな」
ルルシーにも分からないか。
俺も分からないよ。ずっとここにいたから。
ここを出て、何処に行くべきなのか…。
「…ただ一つだけ、はっきり分かることがある」
「ほう、何でしょう?」
「お前が何処に行こうと…俺が、お前の隣にいるよ」
…ほほう。成程。
「…なら、何処に行っても怖くないですね」
それじゃ、さよなら亡霊達。
闇の中にいれば、また会うこともあるだろう。


