The previous night of the world revolution4~I.D.~

今日の夕食は、ナイトショーを観ながらシェルドニア料理のフルコースを頂いた。

昨日も飲んだシェルドニア古酒が、またしても出された。

相変わらずキツいお酒だが、癖になる味だ。

食事をしながら、ふとルリシヤが言った。

「そうだ、さっきカジノに、今朝『白亜の塔』で会ったシェルドニア人のなんちゃってガイドが来てたぞ」

「ふぇ?あの青年が?」

あの人、カジノなんか来てたの?

いや、なんか、って言うとルリシヤに失礼なんだが。

そういう意味じゃなくて、カジノ行くような人だったんだなって。

真面目くさった顔してるから、カジノには興味ないのかと。

「ふーん、意外とそういう遊びも好きなんですかね?真面目そうな見た目でしたけど」

人は見た目によらないってことなのかな。

「よく分からないが、慣れてはいないようだったぞ。俺とポーカーやったんだが…正直、ボロ勝ちだった」

まぁルリシヤに勝てる人も珍しいだろうけどね。

「何だかルレイア先輩やルルシー先輩のことや、俺のことも根掘り葉掘り聞いてきたぞ」

「ふぅん…?何で?」

「さぁ…。何か気になることでもあったのかもしれないな」

…気になること…ねぇ。

「単に物珍しいんじゃないのか?ルレイアもルリシヤも、ルティス人なのにこれほどシェルドニア語を流暢に喋れる人はなかなかいないだろうから」

と、ルルシー。

まぁ、それはあるかもしれないな。

旅慣れているだけに、そういう人に会うのが物珍しいのかも。

「何だか不思議な人ですねぇ。ただの旅慣れたお兄さんかと思いましたけど…」

…考え過ぎだろうか?

別にあの人に何があろうとなかろうと、どうでも良いがな。

それより俺は、今夜ルルシーをベッドに誘えるかの方が、ずっと重要事項だ。

今夜の俺は超艶々してるから、今夜こそは行けるはずだ。