The previous night of the world revolution4~I.D.~

まさかあのルアリスに、赤ん坊とは!

いやぁもう、大きくなったなぁルアリス。

「その子がチビルアリスですか~。うふふ、確か…娘、なんですよね?」

俺はセトナさんの腕の中で眠る赤ん坊をじーっ、と見つめた。

「あ、はい…」

「そうですか…。娘…うふふ…」

「…」

ルアリスの顔が青くなってるんだが、何かあったんだろうか。

俺はただ純粋な気持ちで聞いただけなんだが?

他意なんて、な~んにもないよ?

「心配するな、ルアリス…。手は出させないから…」

「は、はい…。お願いします…」

「おいルレイア。ルアリスの子から離れろ。お前が近くにいると教育に悪い」

「ひっど!俺だって選ぶ権利がありますから!女だからって見境なく手を出したりしませんよ!…多分」

「そこで自信をなくすな」

「俺に抱かれたかったら、精々美人に育つことですね」

まぁこの二人の遺伝子なら、良い感じに育つとは思うけどね。

何も知らず無邪気に眠る娘を囲んで、ルアリスとセトナさんが深刻な表情をしていることは、まぁ気にしないことにして。

「それよりルルシー。出産祝い渡しましょうよ。それぞれ持ってきたでしょ?」

「ん?あぁ…。そうだったな。はい、これ俺から」

「あ、ありがとうございます」

ルルシーが選んだのは、可愛らしい桜色のベビーブランケット。

あら素敵。

「じゃあ、次は俺だな。是非つけてみてくれ」

ルリシヤが、出産祝いをプレゼント。

「な…何ですか?これは」

「仮面だ」

ルルシーとルアリスがずっこけた。

まぁルリシヤならそう来ると思ってたよ。

「子供用にミニサイズの仮面だからな。きっと似合うぞ」

「いえ…あの、あ、ありがとう…ございます…?」

何で疑問系?

「じゃ、次は俺ですね。はいっ…約束通りの、ゴスロリおくるみですよ!」

またしても、ルルシーとルアリスがずっこけた。

今日はリアクション過剰ですね。どうしたの?

さては俺のセンスの良さに酔いしれたな?

「80センチのゴスロリワンピもありますよ。やっぱりゴスロリ布教の為には、小さいうちから着せておくのが大事ですよね~」

「そうだな。小さいうちから仮面をつけて慣れておくことが大事…」

「…お前らな」

俺もルリシヤも、心のこもったプレゼントを送ったというのに。

何故か、ルルシーがおこだった。