フューニャの返事を聞いて、華弦はふっと笑った。
「それなら良かった。遠い異国で、あなたは私のことを覚えてもいないと分かっていても…。私は、あなたが生きていることと、そして幸せであることを願っていました。…祈りが通じたようで、何よりです」
…この人。
本当にフューニャのお姉さんなんだな。
何だか、妙にそう思った。
見た目はあんまり似てないんだけど、中身と言うか…。性格と言うか。
根っこの部分は、二人共そっくりだ。
「…幸せに暮らしているあなたに、マフィアとなった私は邪魔者ですね。もう二度と、会うことは…」
「えっ…!ま、待ってください」
華弦は、フューニャに気を遣ったのか、自分から身を引こうとした。
しかし。
「わ、私はあなたのことを覚えていません。姉がいたなんて…今、初めて…。でも、あなたのことを…他人だとは思えません」
「…!」
「あなたが本当に私の家族なら…私を恨まないでいてくれるのなら…。私は、これからも…あなたと…」
自分にそんなことを言う資格があるのかと、フューニャは消え入りそうな声でそう言った。
…成程。
ならば、その役目は俺が代わりに。
「…お義姉様、良ければ…またフューニャと会ってあげてください。時間の許す限り…。育った環境は大きく違うけれど…二人は姉妹で…そして、俺達は家族ですから」
「…家族…そう…家族…なんですよね」
華弦は、その言葉を繰り返した。
そう。家族だ。
「…分かりました。また…連絡しますね…フューニャ」
「はい…あの…お姉ちゃん」
フューニャは、戸惑いながら、恥ずかしそうに…そう呟いた。
お姉ちゃん、というその言葉に。
華弦の中に何かが目覚めたことを、俺はまだ知らなかった。
「それなら良かった。遠い異国で、あなたは私のことを覚えてもいないと分かっていても…。私は、あなたが生きていることと、そして幸せであることを願っていました。…祈りが通じたようで、何よりです」
…この人。
本当にフューニャのお姉さんなんだな。
何だか、妙にそう思った。
見た目はあんまり似てないんだけど、中身と言うか…。性格と言うか。
根っこの部分は、二人共そっくりだ。
「…幸せに暮らしているあなたに、マフィアとなった私は邪魔者ですね。もう二度と、会うことは…」
「えっ…!ま、待ってください」
華弦は、フューニャに気を遣ったのか、自分から身を引こうとした。
しかし。
「わ、私はあなたのことを覚えていません。姉がいたなんて…今、初めて…。でも、あなたのことを…他人だとは思えません」
「…!」
「あなたが本当に私の家族なら…私を恨まないでいてくれるのなら…。私は、これからも…あなたと…」
自分にそんなことを言う資格があるのかと、フューニャは消え入りそうな声でそう言った。
…成程。
ならば、その役目は俺が代わりに。
「…お義姉様、良ければ…またフューニャと会ってあげてください。時間の許す限り…。育った環境は大きく違うけれど…二人は姉妹で…そして、俺達は家族ですから」
「…家族…そう…家族…なんですよね」
華弦は、その言葉を繰り返した。
そう。家族だ。
「…分かりました。また…連絡しますね…フューニャ」
「はい…あの…お姉ちゃん」
フューニャは、戸惑いながら、恥ずかしそうに…そう呟いた。
お姉ちゃん、というその言葉に。
華弦の中に何かが目覚めたことを、俺はまだ知らなかった。


