The previous night of the world revolution4~I.D.~

この中に、ラトヴィがいるのだろうか。

それとも、赤の他人?

中を開けて、確認したいところだが…。

「鍵がかかってますね」

扉には、重い南京錠がぶら下がっていた。

「しまったな…鍵、上で持ってくれば良かった。取ってくるよ」

と、ルルシー。

しかし。

「大丈夫ですよルルシー。俺のデスサイズでぶっ壊しますから」

俺は、持参したルレイア専用武器…死神の鎌で、南京錠を一刀両断した。

「さすがルレイアデスサイズ。素晴らしい切れ味ですね」

「…あのさ、今更だけど…お前いつから、武器まで死神になったんだ?」

「えへへ」

「褒めてないんだけど」

俺にとって「死神」は、褒め言葉みたいなもんだから。

ルルシーに褒められちゃったー。やったー。

「そもそもルルシー先輩。俺がいる限り、南京錠に鍵は必要ないぞ?」

「…そういやそうだったな…」

ルリシヤを閉じ込めておくのは、俺を閉じ込めておくよりも難しいくらいだからな。

ヘールシュミット邸の監禁室からも、鮮やかに脱出してたし。

俺があのときルレイアだったなら、あんなチャチな監禁室でルリシヤを監禁するなんて、とてもではないが無理だと分かっていただろうに。

愚かにもルシファーだったものだから、そんな当たり前のことにさえ気づけなかった。

全く。洗脳されていたときのことは、最早黒歴史だな。

「お邪魔しまーす」

俺は鉄の扉を蹴っ飛ばして、室内に入った。

「こらルレイア。お前と来たら…まずはノックをして入れと、何度も言ってるだろ」

「ちゃんとノックしたじゃないですか」

「ドアを蹴っ飛ばすのはノックじゃねぇ。すぐそこにいたらどうするんだよ」

あ、ごめん。

俺が蹴っ飛ばした鉄の扉が、中にいたラトヴィに直撃して死ぬようなことになったら。

めちゃくちゃ滑稽で、腹抱えて笑うと思うけど、でも俺がそんな間抜けな殺し方しちゃったら、華弦に申し訳ないからな。

「あぁ済みません。生きてます?」

「…!?」

幸い。

中にいた人物は、入り口からは離れたところに座っていたようで。

いきなり乱入してきた来訪者に驚き、ぎょっとした顔でこちらを見つめていた。

…こいつがラトヴィ?

よく考えたら、俺、ラトヴィの顔知らないんだよな。

縦ロールの弟なんだからどうせ縦ロールだろうと思っていたけど。

全然縦ロールじゃないので、ちょっとびっくりである。

どちら様?こいつ。