で、その晩。

「さぁルルシー…!ベッドを共にしましょうか…!」

「…廊下で寝ようかな…マジで…」

そんな切実そうな顔して言わなくても良いじゃん。

「ねぇルルシ~…」

「触んな。酔っ払ってるだろお前…」

「俺と一緒に寝ましょうよ~。俺に身を預けておけば、天国に連れていってあげますよ…?」

「お前に身を預けるくらいなら、地獄で結構だ。良いからあっちへ行け。一人で寝ろ。俺は床で寝る」

もー。ルルシーったら酷い。

ハーレム会員なんて、我先にと競うようにして俺に抱かれに来るというのに。

まぁ仕方ないよね。ルルシーは特別だもん。

「分かりましたよ~もう…。じゃあえっちぃことは勘弁してあげるので、普通に一緒に寝ましょう?」

折角のスイートルームなのに、ルルシーだけ床なんて有り得ないだろう。

ちゃんとふかふかベッドで寝よう。

「…分かったよ。良いか、くれぐれも寝惚けて手を出すなよ」

「…」

「自信をなくすな自信を。はいと言え」

「…はーい」

大丈夫だと思うよ。うん…多分。

理性がね、ちょっと…理性がお留守になりかねないのが怪しいところ。

「じゃあお休みなさいルルシー」

「あぁ、お休み」

ふかふかのベッド。隣にはルルシー。

最高のベッドタイムではないか。

ただ残念なのは、ルルシーに手が出せないという点だ。

まぁあれだよ、ルルシーってシャイだから。

素直に「欲しい」って言えない子だから。

明日になったらしてくれるかもしれない。そうだそうに違いない。

じゃ、今日は素直に…大人しく寝ようっと。

ルルシーが隣で一緒に寝てくれるなんて、これは良い夢を見られそうだ。







…と、思ったのだが。