招かれたシェルドニア王宮は、ルティス帝国にも、箱庭帝国にもない独特の建築様式で建てられていた。
この国に来たときから思っていたが、建物という建物が真っ白なのだ。
この国の人達は…白が好きなのかもしれないな。
王宮に着くなり、俺はミレド王と面会した。
俺は今回、正式に箱庭帝国の代表として、シェルドニア王国の国王ミレド・トレギアスに謁見しに来たのだ。
初めて見るミレド王は、ぼんやりとした表情で俺を見つめていた。
「初めまして、ミレド国王」
「あぁ…うん、はい。君が箱庭帝国の新しい王様ですか」
新生箱庭帝国とシェルドニア王国、記念すべき初の国交の瞬間だというのに。
この気のない挨拶に、シェルドニアの国王がいかに箱庭帝国に関心を持っていないかが分かった。
「箱庭帝国に国王はいません。国を統治しているのは、選挙によって国民に選ばれた『青薔薇委員会』で、私はあくまで委員会の委員長を務めているだけです」
「あぁ、そうなんですか…」
「はい。ルアリス・ドール・エーレンフェルトと言います。どうか宜しくお願い致します」
「えぇ、どうも。こちらこそ。遠い辺境の地から、ようこそいらっしゃった。どうぞ中に」
遠い、辺境の地。
彼らにとってはその通りなのだろうが、俺にとっては、まるで自分の故郷を田舎国だと言われたような気がして、正直少し不愉快だった。
だが、俺はにこやかな顔を崩さずに、ミレド王に導かれるままに王宮の中に足を踏み入れた。
この国に来たときから思っていたが、建物という建物が真っ白なのだ。
この国の人達は…白が好きなのかもしれないな。
王宮に着くなり、俺はミレド王と面会した。
俺は今回、正式に箱庭帝国の代表として、シェルドニア王国の国王ミレド・トレギアスに謁見しに来たのだ。
初めて見るミレド王は、ぼんやりとした表情で俺を見つめていた。
「初めまして、ミレド国王」
「あぁ…うん、はい。君が箱庭帝国の新しい王様ですか」
新生箱庭帝国とシェルドニア王国、記念すべき初の国交の瞬間だというのに。
この気のない挨拶に、シェルドニアの国王がいかに箱庭帝国に関心を持っていないかが分かった。
「箱庭帝国に国王はいません。国を統治しているのは、選挙によって国民に選ばれた『青薔薇委員会』で、私はあくまで委員会の委員長を務めているだけです」
「あぁ、そうなんですか…」
「はい。ルアリス・ドール・エーレンフェルトと言います。どうか宜しくお願い致します」
「えぇ、どうも。こちらこそ。遠い辺境の地から、ようこそいらっしゃった。どうぞ中に」
遠い、辺境の地。
彼らにとってはその通りなのだろうが、俺にとっては、まるで自分の故郷を田舎国だと言われたような気がして、正直少し不愉快だった。
だが、俺はにこやかな顔を崩さずに、ミレド王に導かれるままに王宮の中に足を踏み入れた。


