The previous night of the world revolution4~I.D.~

「…ふ…ぇ?」

「…」

「ふぇあ…あばばば…」

「…?」

いつまでたっても発砲されないもんだから、なんかおかしいな、と目を開くと。

ルレイアが、拳銃を片手に、ぶるぶる震えていた。

「…!?」

「あ…あ…。け…けっ…」

…け?

「結婚イベントだ!!!」

鼓膜が破れるかというくらいデカイ声で。

ルレイアは、そう叫んだ。

「は、はぁ?」

「ルルシーが!ルルシーに俺に求婚を!これは結婚ですよ。結婚ですよこれは!!ゴールインおめでとうございます!!」

は?

ちょ…は?

何これ?

状況が理解出来ずに呆然としていると。

横から、パァンッ!と派手な音がして、俺は飛び上がるほど驚いた。

何かと思ったら、ルリシヤが跪いて、クラッカーを鳴らしていた。

「おめでとうルレイア先輩、ルルシー先輩。二人がとうとう結ばれて、仲人として嬉しいばかりだ」

は?お前…何やってんの?

さっきまで撃たれてなかったっけ?え?何そのクラッカー。何処から持ってきたの。

いや、それよりも。

「る、ルレイア…?」

「はい!」

俺を上目遣いに見つめるルレイアの目は、先程までの殺意を宿した目は何処へやら。

きらんきらんと瞳を輝かせていた。

「ルレイア…なのか?」

「はい!あなたのルレイアです」

「…本当に、俺のルレイア?」

「あなたのルレイアですよ?」

むに、とルレイアの頬っぺたを摘まんでみる。

…うん。

「…俺が…誰だか分かるか?」

「俺の相棒兼嫁の、ルルシーです」

…うん。

次に、俺はルリシヤを指差して、

「…こっちは?誰か分かるか?」

「後輩兼仲人の、ルリシヤです」

…うん。

「…正気に戻ったのか?」

「戻りましたね」

「『青薔薇連合会』のルレイアか?」

「『青薔薇連合会』のルレイアですね」

「フェロモンモンスターのルレイアか?」

「フェロモンモンスターのルレイアですね」

「…じゃあ、ちょっとフェロモン出してみてくれないか」

「分かりました。久々なので、ちょっと難しいですが…ふんっ」

一瞬にして、ルレイアのフェロモン値が急上昇。

ゼロ距離でまともに食らってしまった俺は、フェロモン被害の矢面に立たされることとなった。

久々過ぎて、いつも以上に強烈だった。

ってかフェロモンってそうやって出すものだっけ?

この人外っぷり…間違いない。