The previous night of the world revolution4~I.D.~

10分後。

室内に、インターホンの音が鳴り響いた。

俺は緊張のあまり唇を舐めたが、ルリシヤは。

「…凄い。ルレイア先輩が、ちゃんとインターホンを押して入ってくるとは…」

何に驚いてるんだ、お前は。

確かにいつものあいつなら、お邪魔しまーすとか言いながら、問答無用でドア蹴っ飛ばすもんな。

すると。

「…こんなところに隠れているとは。かくれんぼが下手ですね」

案の定、双剣を持ったルレイアが入ってきた。

「…一人で来たのか?」

見たところ、ルシードが一緒に来てる様子はない。

そどころか、他の兵士の姿も見えない。ルレイア一人だけだ。

「えぇ。俺一人で充分ですから」

「…」

…まぁ、俺は実質戦力になっていないのだから、ルレイア一人だけで充分だろうが。

「投降してください。逃げないなら、命は保証しましょう」

「…ふ、愚かなり、ルレイア先輩。投降するのはそちらの方だ」

ルリシヤが、余裕の表情で緑のボールを指で転がしていた。

勿論演技だ。フレグランスボールだぞあれ。何の意味もない。

「俺達が何の準備もせず、ただ逃げていただけだと思ったか?」

「…何の準備をしていたと?」

「…よし、ルルシー先輩。言ってやれ」

「…」

作戦の第一段階。

まずは、ルレイアを説得する。

「…ルレイア。いい加減…目を覚ませ」

俺は、ルレイアの目を真っ直ぐに見た。

華弦は、ルレイアの人格はもう死んだと言っていたが。

俺は信じない。

ルレイアはまだ生きているだ。この身体の奥底に眠っているはず。

だから、それを呼び起こす。