…悲報。
馬鹿ルレイアのせいで、新婚旅行とやらに行かなくてはならなくなった。
…言っておくが、断じて新婚旅行じゃないからな。
「ねぇ~ルルシー。新婚旅行~。行きましょうよ~」
べたべた引っ付いてくるな。
「何でまたいきなり旅行なんて言い出したんだよ…」
いや、まぁ前々から結婚する云々はほざいてたけどさ…。
「オルタンスがクリスマスプレゼントにくれたんですよ」
「は?」
「ほら、これ。『ホワイト・ドリーム号』二週間の旅、ペアチケット」
ルレイアは嬉しそうに、さっ、とチケットを見せてきた。
…オルタンス。お前のせいか。
ろくでもないもの送ってきやがって…。
「これはもうルルシーと新婚旅行に行けってことだなと思って」
「余計な気遣いをしやがる…。で?ペアチケットなのにルリシヤもついてくるのか?」
「俺は自費参加だ。仲人として、二人の新婚旅行を見届けようと思ってな」
仲人って、そういうことする人だっけ?
単についてきたいだけだろ。
「ねぇ~ルルシ~。新婚旅行~」
「あー、もう…。分かったよ…」
渋々ながら、俺は頷いた。
気は進まなかったが、俺がいくら嫌だと言っても、どうせ当日拉致されるんだろうし。
それならアリューシャの狙撃に怯えるより、自分から行った方がましだ。
「えっ、本当!?来てくれるんですか?」
ルレイアの顔が、パッと明るくなった。
「あぁ。言っとくが新婚旅行ではないからな。ただの旅行だ」
「やったー!ルルシーと新婚旅行!」
人の話を全然聞いてない。
「それと!アシュトーリアさんが許可してくれたら、だからな。アシュトーリアさんが許可してくれなかったら、行かないからな」
「あ、それは大丈夫ですよ。『ルルシーと新婚旅行行ってきます!』って言ったら、『あら良いわねぇ~。行ってらっしゃい』って言ってくれましたし」
「…」
アシュトーリアさん…。あなたは、少しは止めるということをしてくれないだろうか…。
「…で?旅行はいつだ?」
「来週の月曜からですよ」
来週の月曜か。
仕事の方は、ルヴィアが頑張ってくれたこともあって、特に焦る必要はないが。
でも、二週間分の旅行の準備をするには、少々ギリギリだ。
「ったく、こんなギリギリに言いやがって…。準備とか、どうするんだよ」
「大丈夫だルルシー先輩。俺が毎晩ちょっとずつルルシー先輩のスーツケースに、荷物を詰めてるから。ある程度準備は終わってるぞ」
「あぁ、そうでしたね」
ったく気の利く後輩だよ、お前は。
今度来たら警察に通報してやるからな。
「勿論、避妊具と精力増強ドリンクも入れてあるからな。心配要らないぞ」
「心配しかねぇよ、余計なもん入れんな!」
つーか、どや顔で言うな!
すると、ルレイアは。
「大丈夫ですよルルシー。俺も持っていきますから」
「…」
満面の笑みで、そう言った。
…俺、やっぱり行くのやめようかな…。早くも不安過ぎるんだが…。
馬鹿ルレイアのせいで、新婚旅行とやらに行かなくてはならなくなった。
…言っておくが、断じて新婚旅行じゃないからな。
「ねぇ~ルルシー。新婚旅行~。行きましょうよ~」
べたべた引っ付いてくるな。
「何でまたいきなり旅行なんて言い出したんだよ…」
いや、まぁ前々から結婚する云々はほざいてたけどさ…。
「オルタンスがクリスマスプレゼントにくれたんですよ」
「は?」
「ほら、これ。『ホワイト・ドリーム号』二週間の旅、ペアチケット」
ルレイアは嬉しそうに、さっ、とチケットを見せてきた。
…オルタンス。お前のせいか。
ろくでもないもの送ってきやがって…。
「これはもうルルシーと新婚旅行に行けってことだなと思って」
「余計な気遣いをしやがる…。で?ペアチケットなのにルリシヤもついてくるのか?」
「俺は自費参加だ。仲人として、二人の新婚旅行を見届けようと思ってな」
仲人って、そういうことする人だっけ?
単についてきたいだけだろ。
「ねぇ~ルルシ~。新婚旅行~」
「あー、もう…。分かったよ…」
渋々ながら、俺は頷いた。
気は進まなかったが、俺がいくら嫌だと言っても、どうせ当日拉致されるんだろうし。
それならアリューシャの狙撃に怯えるより、自分から行った方がましだ。
「えっ、本当!?来てくれるんですか?」
ルレイアの顔が、パッと明るくなった。
「あぁ。言っとくが新婚旅行ではないからな。ただの旅行だ」
「やったー!ルルシーと新婚旅行!」
人の話を全然聞いてない。
「それと!アシュトーリアさんが許可してくれたら、だからな。アシュトーリアさんが許可してくれなかったら、行かないからな」
「あ、それは大丈夫ですよ。『ルルシーと新婚旅行行ってきます!』って言ったら、『あら良いわねぇ~。行ってらっしゃい』って言ってくれましたし」
「…」
アシュトーリアさん…。あなたは、少しは止めるということをしてくれないだろうか…。
「…で?旅行はいつだ?」
「来週の月曜からですよ」
来週の月曜か。
仕事の方は、ルヴィアが頑張ってくれたこともあって、特に焦る必要はないが。
でも、二週間分の旅行の準備をするには、少々ギリギリだ。
「ったく、こんなギリギリに言いやがって…。準備とか、どうするんだよ」
「大丈夫だルルシー先輩。俺が毎晩ちょっとずつルルシー先輩のスーツケースに、荷物を詰めてるから。ある程度準備は終わってるぞ」
「あぁ、そうでしたね」
ったく気の利く後輩だよ、お前は。
今度来たら警察に通報してやるからな。
「勿論、避妊具と精力増強ドリンクも入れてあるからな。心配要らないぞ」
「心配しかねぇよ、余計なもん入れんな!」
つーか、どや顔で言うな!
すると、ルレイアは。
「大丈夫ですよルルシー。俺も持っていきますから」
「…」
満面の笑みで、そう言った。
…俺、やっぱり行くのやめようかな…。早くも不安過ぎるんだが…。


