The previous night of the world revolution4~I.D.~

俺の精神衛生的にも、ルレイアとルシードの仲があまり良くないというのは、嬉しいことである。

ルシファーだった頃のあいつは、ルレイアと違って、誰相手でも人当たりは良かったから…二人の仲が悪いってことは、恐らくルシードが一方的に嫌ってるんだろうな。

何でかは知らないし、理由なんてどうでも良いけど。

「まぁ…仲が悪いからと言って、必ず別行動してくれるとは限らない。アシミムに命令されれば、ルシードは躊躇いなく、ルレイア先輩と一緒に俺達を仕留めに来るだろうからな」

「…そうだな」

華弦が言うには、俺達の捜索任務を賜ったのはルレイアだ。

ルレイアが主導で、俺達を探している。

ルシードは、特に関与していないそうな。

俺達の目的はルレイアの奪還であって、ルシードまでセットでついてこられると、困るのだが…。

「…まぁ、ルシードがついてきたら、それはもう仕方ない。一応、対策をしておこう」

「対策…どんな?」

「色々あるぞ。俺の新武器、両足スタンガンスニーカー以下、ルティス帝国から持ってきてもらった改造音響弾、閃光弾の欲張りセット。それからチョメチョメとチョメチョメを独自配合した、豪華チョメチョメスプレーとか…」

そのチョメチョメは何だよ。

聞いてみたいが、これは聞かない方が良い気がする。

「それから、俺が先日開発したばかりの新作、『唐辛子かほる催涙弾~爆竹を添えて~』もあるぞ」

添えるな。

ってか料理名みたいに言うな。

お前って奴は、本当に小細工が上手いと言うか…。

小賢しいと言うべきか。この場合は褒め言葉だが。

しかし、そんな小賢しさも今回ばかりは。

「そういう小細工は、ルレイアには効果的だ。あいつが今ルシファーなら、愚直な戦い方をするはずだからな」

帝国騎士団にいた頃のルシファーを思い出す。

帝国騎士は、その名の通り騎士道精神に則った戦い方をする。

ただ純粋な力で、真っ直ぐな剣を振ってくることだろう。

かつて、ルシファーだったあいつがそうだったように。

だから、ルリシヤが使うような小細工は、今のあいつにとっては最も嫌うもののはず。

「成程。では、小細工の準備は入念にしておこう」

「…でも、少々の小細工じゃ駄目だぞ。純粋に、力で捩じ伏せてくるからな。そこはルレイアと変わらない」

忘れることなかれ。

ルレイアよりは劣るが、ルシファーだった頃も、あいつは強かったのである。