死んでいた、と言うか…身体は生きていたのだけど。
中身は、ルレイア・ティシェリーとしての人格は、完全に死んでいた。
後になって思えば、大好きなルルシーに剣を向けたり、ルルシーを敵呼ばわりしたりと、考えるだけで蕁麻疹を起こしそうなのだが。
あの頃の俺は、ルレイアではなかった。
ルシファーだった。
しかも、ルルシーを知らない頃のルシファーだった。
ルルシーとの運命的な出会いを綺麗さっぱり忘れ、あの糞忌々しい、頭の中身までゆるふわ系、良い年して金髪縦ロールですわお嬢様(笑)のアシミムを、自分の主君だと思い込んでいた。
俺を地獄から救い出してくれたのは、アシミムだと。
あの人が俺の救世主で、俺はあの人に命を助けられたのだから、あの人を助けなければならないのだと。
おかしな話だ。私はお前を助けてあげたんだから、お前も私を助けろ、と命じる女に仕えるなど。
ルルシーは俺を助けてくれたけど、代わりに自分も助けろ、なんて一言も言わないぞ。
救いに対価を求めるなんておかしい。少し考えれば、簡単に分かるはずなのに。
あの頃の俺には、そんな考えはちっとも及ばなかった。
とにかく、自分を助けてくれたアシミムさんの為に、今度は俺が、彼女を助けなければならないのだと思っていた。
自分が洗脳されているという自覚は、一切…全くなかった。
ルルシーのことも、『青薔薇連合会』のことも、自分自身のことすら忘れ。
ただ、アシミムの願うまま、彼女の言う通りに、彼女を助けていた。
中身は、ルレイア・ティシェリーとしての人格は、完全に死んでいた。
後になって思えば、大好きなルルシーに剣を向けたり、ルルシーを敵呼ばわりしたりと、考えるだけで蕁麻疹を起こしそうなのだが。
あの頃の俺は、ルレイアではなかった。
ルシファーだった。
しかも、ルルシーを知らない頃のルシファーだった。
ルルシーとの運命的な出会いを綺麗さっぱり忘れ、あの糞忌々しい、頭の中身までゆるふわ系、良い年して金髪縦ロールですわお嬢様(笑)のアシミムを、自分の主君だと思い込んでいた。
俺を地獄から救い出してくれたのは、アシミムだと。
あの人が俺の救世主で、俺はあの人に命を助けられたのだから、あの人を助けなければならないのだと。
おかしな話だ。私はお前を助けてあげたんだから、お前も私を助けろ、と命じる女に仕えるなど。
ルルシーは俺を助けてくれたけど、代わりに自分も助けろ、なんて一言も言わないぞ。
救いに対価を求めるなんておかしい。少し考えれば、簡単に分かるはずなのに。
あの頃の俺には、そんな考えはちっとも及ばなかった。
とにかく、自分を助けてくれたアシミムさんの為に、今度は俺が、彼女を助けなければならないのだと思っていた。
自分が洗脳されているという自覚は、一切…全くなかった。
ルルシーのことも、『青薔薇連合会』のことも、自分自身のことすら忘れ。
ただ、アシミムの願うまま、彼女の言う通りに、彼女を助けていた。


