The previous night of the world revolution4~I.D.~

…ホッ。

「どうやら、上手く撒いたようだな」

「あぁ。やれば出来るもんだ…」

今の俺、身も心も掃除婦になってたよ。

「よし、それじゃ改めてルレイア先輩をさがっ…」

「ルリシヤ!」

…気配すら、感じなかった。

ルリシヤの背後に、あの男が。

『ホワイト・ドリーム号』で俺達を『白亜の塔』に導いた、ルシード・キルシュテンが。

刀を振りかざして、ルリシヤを一刀両断しようとしていた。

素人なら、今頃胴体から首が切り離されていたことだろう。

だが、ルリシヤは素晴らしい反射神経を発揮し、ルシードの斬撃を華麗にかわしていた。

…危ねぇ。

「ルシード!お前…!」

「まさか、そのような格好で潜り込むとはな」

ルシードは、ご丁寧にルティス語で喋ってくれた。

…もうシェルドニア語で喋ってくれて結構だぞ。

「牙を剥いてこないなら、放っておいてやろうと思ったが…。そちらがそのつもりなら、やはりお前達も…」

「…お前、ルレイアを何処にやった」

俺はルシードの言葉を遮って、そう聞いた。

「ルレイアを返せ。あいつは俺達の…」

「ルレイア・ティシェリーなどという人物は、もうこの世にはいない」

「…何だと?」

…この世にはいない?

この世にはいないって…それは、どういう…。

「…殺したのか?ルレイア先輩を」

呆然と立ち尽くす俺に代わって、ルリシヤが尋ねた。

「あぁ、殺した。もうルレイア・ティシェリーは生きていない」

「…!」

殺した。

殺された。

俺のいないところで。俺のルレイアが、この男に。

こんな奴らに…!

「き…さ、まぁぁぁぁぁっ!!」

ルレイアがよく、ぶちギレて死神モードになるが。

あれは、こういうことなんだろうと思った。

一瞬にして頭に全身の血が沸騰した俺は、隠し持っていたナイフを手に、ルシードに斬りかかった。

刺し違えてでも、この男を地獄に連れていくつもりだった。






しかし。