超絶お怒りの看守様が、防弾ガラス越しに発砲しかねない勢いで苛立ってきた、そのとき。
ようやく、車が目的地に到着した。
「うわぁ…。趣味悪い家…」
車から降ろされて、俺は、思わずそう呟いてしまった。
広さだけはウィスタリアの屋敷にも勝るが。
しかし、この趣味の悪さよ。
壁は落書きしたくなるほどに真っ白だし…。
窓という窓が、何故か丸かった。
門から玄関まで、真っ白な砂利が敷き詰められている。
なんて趣味の悪さだ。
「シェルドニアの家って、何処もこんなに悪趣味なんですか?」
ルシードに尋ねると、彼は気を悪くした様子もなく、
「一般的なシェルドニア様式の家屋は、程度の差こそあれど、こんな感じだ」
「おえー…。これじゃルティス帝国の王宮の方が、まだ立派ですよ」
「おいルレイア、ヘイトスピーチだぞ」
ルルシーにたしなめられ、渋々黙ったけど。
でも、ルルシー。ルルシーもこの家、悪趣味だと思ってるでしょ?
住みたくないよ。こんな家。
「で?何処ですかあなたのご主人は。出迎えくらいすれば良いものを」
「すぐに案内する。ついてきてくれ」
「ふーん…。見てくださいルルシー、花壇に咲いてる花まで悪趣味ですよ。毒花ですかね?」
俺は、ちょっとした雑談をしようとしただけなのに。
「貴様、黙って歩け!」
さっき同じ車に乗っていた看守様が、俺の背中を乱暴に押した。
いったぁ、何すんだこいつ。
俺は囚人じゃないんだぞ。
しかも、生まれてこの方、善行しか積んでこなかったような誠実なルティス人だというのに。
シェルドニア人の乱暴なことよ。
それにしても、外装が悪趣味な家は、内装も大層悪趣味だった。
見馴れないから、余計にそう思う。
「うわぁルルシー。見てくださいあの花瓶。あんなのに花入れるくらいなら、メスフラスコに入れた方がまだ…」
「黙って歩けというのが聞こえんのか!」
あー看守がうるせぇ。
お前こそ黙って歩け。
家の中をしばし歩かされ、連れていかれたのは、この家で一番重厚な扉の前。
「ここだ」
「ふーん…」
ルシードのご主人様が、この先にいるって?
ならば、会ってやろうではないか。
ようやく、車が目的地に到着した。
「うわぁ…。趣味悪い家…」
車から降ろされて、俺は、思わずそう呟いてしまった。
広さだけはウィスタリアの屋敷にも勝るが。
しかし、この趣味の悪さよ。
壁は落書きしたくなるほどに真っ白だし…。
窓という窓が、何故か丸かった。
門から玄関まで、真っ白な砂利が敷き詰められている。
なんて趣味の悪さだ。
「シェルドニアの家って、何処もこんなに悪趣味なんですか?」
ルシードに尋ねると、彼は気を悪くした様子もなく、
「一般的なシェルドニア様式の家屋は、程度の差こそあれど、こんな感じだ」
「おえー…。これじゃルティス帝国の王宮の方が、まだ立派ですよ」
「おいルレイア、ヘイトスピーチだぞ」
ルルシーにたしなめられ、渋々黙ったけど。
でも、ルルシー。ルルシーもこの家、悪趣味だと思ってるでしょ?
住みたくないよ。こんな家。
「で?何処ですかあなたのご主人は。出迎えくらいすれば良いものを」
「すぐに案内する。ついてきてくれ」
「ふーん…。見てくださいルルシー、花壇に咲いてる花まで悪趣味ですよ。毒花ですかね?」
俺は、ちょっとした雑談をしようとしただけなのに。
「貴様、黙って歩け!」
さっき同じ車に乗っていた看守様が、俺の背中を乱暴に押した。
いったぁ、何すんだこいつ。
俺は囚人じゃないんだぞ。
しかも、生まれてこの方、善行しか積んでこなかったような誠実なルティス人だというのに。
シェルドニア人の乱暴なことよ。
それにしても、外装が悪趣味な家は、内装も大層悪趣味だった。
見馴れないから、余計にそう思う。
「うわぁルルシー。見てくださいあの花瓶。あんなのに花入れるくらいなら、メスフラスコに入れた方がまだ…」
「黙って歩けというのが聞こえんのか!」
あー看守がうるせぇ。
お前こそ黙って歩け。
家の中をしばし歩かされ、連れていかれたのは、この家で一番重厚な扉の前。
「ここだ」
「ふーん…」
ルシードのご主人様が、この先にいるって?
ならば、会ってやろうではないか。


