「そんな事より…

今回はたまたま俺達が間に合ったから良い様なものの、もし間に合わなかったら何百万人という人々が水に飲み込まれていたぞ。

これって、無差別の大量虐殺を、何者かが狙って実行しているって事だろ。何か情報とかはないのか?」


「うん…」

穂波は渋い表情で、開いていたパソコン画面を手の甲で軽く叩いた。

「言われなくても、情報収集はしてるんだけど、犯行声明も無いし、それらしいものは全く無いのよね。

まあ、強いて言うなら【M】が気になるくらいかな…」

「M?
どちらかと言うと、穂波はSだろ」


「痛っ!!

缶を投げる奴がいるか。しかも、これ中身が入ってるじゃないか…
当たり所が悪かったら死ぬぞ!!」

穂波は次の缶を握り締めて、真顔で起こっている。

「そうじゃないわよ!!
ネット上の掲示板にある犯人探しのスレッドがあって、そこを回っていると、時々このMっていう名前が出てくるのよ」


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