M ‐ёмц‐


「ほれ、オレンジジュースとオヤツだよ」

居間にいる俺の所に、祖母が盆に乗せオヤツを持って来た。祖母は盆を俺に手渡すと、テレビの方に目をやった。

「ありがとう」


「しかし、この事故は一体何だろうねえ。1日のうちに8ヶ所で列車事故なんて…
やっぱりテロなのかねぇ?」

祖母は右手で腰をトントンと叩きながら、不安そうに呟いた。

「いや、多分違うよ。
何て言えば良いのか分からないけど、もっと違う…別の何かが起きているんじゃないかな?」


俺はついさっき目の前で見た、事故の様子を思い出した。

どう考えても、あの状況に人の手が加えられていたとは思えない。とは言え、機械が勝手に動き出す筈はないし、同時に起きるという事は何者かの意思なのか?

まあ何はともあれ、俺みたいなただの高校生には、関係の無い事だ。


すると、祖母が俺の肩にそっと手を置いた。

「お祖母ちゃんはね、大地が変な事故に巻き込まれないか心配なんだよ…」

「お祖母ちゃん、大丈夫だよ」


.