作戦基地に戻ると、オババは俺達の行動を見透かしているかの様に、灯油ストーブで部屋を温め、風呂まで沸かしていてくれた。
「オババって一体何者なんだろう?」
「さあ…」
服が乾くまでの間の着替えまで用意してくれていたので、桐山と宮本が先に風呂に入り、俺はその後に入った。
「いやあ、風呂は良いな。あったまるよ」
俺が出てくると、2人がテーブルを挟んでにこやかに話をしていた。
こんな事でもない限り、この2人に接点なんか無かった筈だな…
タオルで頭を拭きながら眺めていると、突然桐山が振り返った。
「ねえ、今回の事でやっと私達チームになった様な気がしない?」
「ああ、まあな」
「それで、連帯感を高める為に、名前で呼び合わない?」
「はあ?」
まったく…
女って奴は、直ぐにこんな事を言い始める。呼び方なんて、どうだって関係無いだろうに。
「何よその顔…
反対なの?どうなのかハッキリして!!」
「いや、別に良いけど」
って、とても反対なんて言えそうな表情には見えないけど…
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