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俺はダムへと繋がるケーブルを力を使って全て切断し、見える範囲にあるアンテナを全て折った。

おそらくこれで、外部からこのダムに干渉する事は出来ない筈だ。

あとは、あの2人がダムの水を放水出来れば、一先ず決壊の危機は回避できる筈だ。


俺がダムの側にある管理室に向かっていると、耳をつんざく様なサイレンが鳴り始めた。

「成功したのか?」

目にかかる前髪を右手で掻き上げながらダムの外側を見ると、放水が始まった。


「よし!!」

その様子を確認すると、再び俺は管理室へと急いだ。



管理室に行くと、桐山と宮本の2人だけで、他に職員の姿は見えなかった。

「2人以外には誰もいないのか?」

「そうなのよ。自分達の身が危ないから、管理者達は逃げた様ね。まったく…

でも大丈夫。
下流の自治体にも増水に関する連絡を入れたし、見ての通り放水も始まったから、このダムが決壊する危険性は殆ど無い筈。

ただ――…」


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