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「やっぱ変だよな…」

「何が?」

ボソリと呟くと、テーブルを挟んで正面に座っていた桐山が、パソコンの画面を見ながら聞いてきた。


「うーん…
あのな、多摩川と利根川、それに相模川の水位が異常に下がっているんだ。

まあ確かに、ここ1週間は余り雨らしい雨は降ってないんだけどな」


話を聞き終わる前に、桐山の手がキーボードを激しく叩いた。そして、画面を見詰めながら手が止まった。

「東日本は、今夜から大雨になるみたい。南から台風が近付いてきているから、その影響で南から湿った空気が流れ込むって」

「はあ?
それが、一体どうしたって言うんだよ」


桐山は深刻な表情で、再びキーボードを叩き始めた。

「私の思い過ごしなら良んだいけど…」


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