桐山は俺達を自宅に招き入れ、2階の自分の部屋に案内すると、パソコンの準備をしながら話した。


「私ね、小学生の頃からずっとフェデリーヌ女学園に憧れていたの。

そして、入学する為に中学生の時に必死で勉強して、ついに高校入試で合格した。

でもね、フェデリーヌ女学園って信じられない位、入学金も授業料も高いのよね。だから、学校案内を見て辞退しようとしたの。そうしたら…

父が、"あれ程行きたかった学校だし、その為に必死で勉強したんだから、金の心配などせずに行け"と。

父は私の学費の為に、それまで以上に働いて私を学校に行かせてくれたの。

だから私も、その期待に応える為に勉強も必死で頑張り、成績は常にベスト3をキープした。そして、ついに生徒会長にもなった。

だから、外にいる時は無理して御嬢様言葉を遣い、令嬢のフリをしていたのよ」


なるほどな。
それで熱くなると素に戻り、言葉遣いがおかしくなっていたのか…

そう言えば、初めて会った日もバスターミナルだったな。


.