「悪ぃ?
貴方、他人の足を踏んでおいて、何ですかその言葉遣いは!!」
何だこの口調?
貴族や皇族じゃないんだから、そんなに気取った言い回ししなくても良いのによ。
そう思ったが、ちょうど2人の間にいた中年男性が縦になり制服が見えた。
エンジのスカートにグレーのブレザー…フェディリーヌ女学園の制服か!!
フェディリーヌ女学園はこの街の中心に東京ドーム5個分の敷地を有する、幼稚園から大学まである超お嬢様学校だ。あそこなら、この雰囲気も納得出来る。
でも、なぜあのお嬢様学校の生徒がバス通学なんだ?
「きちんと謝って下さい!!」
面倒臭ぇ女だな。
「はいはい。私が悪うございました。許して下さいご主人様!!」
俺のふざけた対応に、その女子高生の顔は真っ赤になり、怒り心頭という表情に変わった。
「ふざけないで下さい!!
その制服…時代錯誤な学生服の学校と言えば、中央高校の生徒ですね。学力が低いと、常識も持ち合わせていらっしゃらないのですね?」
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